昔の南紀の磯って、覚えてますか?
岩の隙間を覗けば、ヤドカリがゴソゴソ。
ちょっと石をひっくり返したら、小さなカニがドバッと出てきて。
フナムシなんて、足元をワーッと逃げるので、初めて磯に行った人は
「うわっ!気持ち悪っ!」って驚くのがお約束でした。
ところが最近の磯、静か過ぎませんか?
岩場を歩いても、フナムシすら見かけない場所もあります。
岩肌もなんだか“ツルツル”。
生命感が薄いというか、「生きものが住んでいた気配」が感じられない。
「あれ?磯ってこんなに静かだったっけ?」
と違和感を覚えたのが最初でした。
■ 昔の磯(10〜20年前)
・ヤドカリの数が数えきれない
・イソガニ、石の裏にぎっしり
・フナムシが岩場全体を走り回る
・海藻が足に絡まるほど茂っていた
子どもと磯遊びに行ったら、
1時間で「30種類以上の生物を見つけた」なんてことも普通でした。
■ 今の磯(2020年以降)
・ヤドカリを探しても数匹しかいない
・石をひっくり返しても何も出てこない
・海藻がほぼ生えていない場所も
・岩が白くてツルツルしている
たった10〜20年で、ここまで変わるか?
というレベルです。
【なんでこんなに変わった?釣太郎が観察して思ったこと】
専門家っぽい話は置いといて、釣り人目線で感じた変化をそのまま書きます。
① 海水温が高くなってないか?
南紀は黒潮の影響が強く、近年は夏場の水温が27℃前後に上昇。
昔は25℃くらいが普通だったと記憶しています。
水温が高い状態が続くと、
海藻や磯の小型生物が生きにくくなる傾向があります。
② 岩の形が変わってきている
台風が強くなってきた影響で、
岩肌が強く削られている気がします。
以前はゴツゴツした岩が多かったのに、
最近は「平らで滑る岩」が増えている。
ここに生き物が住める隙間がなくなったのかもしれません。
③ 釣り人・観光客が磯を踏みつけている?
ここは言いにくいですが…
人が磯を歩く回数が増えた結果、
無意識に生物を踏み潰している可能性もあります。
特に春〜秋の磯は人気スポットなので、
生き物が定着する前に人が入ってしまう。
④ 海の水が「綺麗すぎる」説
これは意外ですが、
海がきれい(=栄養がない) → 生物が育ちにくい
という現象もあります。
昔より海水汚濁は減ったかもしれませんが、
それは同時に、栄養塩も減っているということ。
【この変化、釣果にも影響してる?】
はい、してます。
特に冬グレ、青物、底物などに影響があると感じます。
❌岩場に生物が少ない → 餌が少ない → 魚が寄らない
・フカセ釣りでエサ取りが減った(昔は苦労するほどいた)
・青物が入らない年がある
・グレが磯際に寄らず、深いところを回遊するケースが増えた
「魚がいない」じゃなくて「魚が来ない磯に変わった」可能性がある
ということです。
【釣太郎スタッフが撮影した比較イメージ】
📷《昔の岩場(1990年代)》
・岩場全体に海藻
・フナムシが大量に写り込む
・ヤドカリ、カニ、小魚が普通に映る
📷《最近の岩場(2024年)》
・岩肌に色味がなく白っぽい
・生物がほぼいない
・乾いた印象
👉 この比較図、イラストでわかりやすく作りますか?
(ご希望あれば即作成可能です)
【まとめ】
・昔の磯は「生き物だらけ」
・今の磯は「静かすぎる」
・原因は海水温、波、地形、人、栄養など複合
・釣果にも影響している可能性あり
・“綺麗な海=良い”とは限らない
【釣り人としてできること】
・磯場に入るときはなるべく岩の同じ場所を踏まない
・干潮時にむやみに石を動かさない
・ゴミを捨てない(当たり前ですが命に関わる)
・生物を見つけたら、少し観察する気持ちを持つ
釣りって「自然と遊ぶ時間」なので、
魚を釣るだけじゃなく、磯全体を見て欲しいです。

