魚の体色が一時的に変わるのは、主に「色素胞(しきそほう)」という特殊な細胞の働きによるものです。
これは魚が環境や感情、光の強さなどに応じて体の色を変化させる“生理的変色”です。
🟦 色素胞の仕組み
魚の皮膚には「メラノフォア」「キサントフォア」「エリスロフォア」など、色ごとの色素胞があり、それぞれが微細な粒を広げたり縮めたりして体色を変えます。
たとえば:
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黒色素胞(メラノフォア) … 粒が広がると体が黒っぽくなる。
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黄色素胞(キサントフォア) … 黄色の発色を調整。
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赤色素胞(エリスロフォア) … 赤みを調整。
これらの動きは、神経やホルモンによって制御されています。
🟩 一時的に変わる主な理由
① 周囲の環境に合わせた保護色(カモフラージュ)
岩場にいる時は体が暗く、砂地では明るくなるなど、背景に合わせて体色を変えることで天敵や獲物に気づかれにくくしています。
→ 例:ヒラメ・カレイなど底物魚。
② 感情・ストレスによる変化
興奮したり怒ったりすると色素胞が反応して、体色が濃くなったり薄くなったりします。
→ 例:グレ(メジナ)が釣り上げられると黒くなるのはストレス反応。
③ 光の強さへの反応
暗い環境では黒く、明るい場所では白っぽくなる。
これは体温調節や視認性に関係していると考えられます。
④ 繁殖行動時の変化
求愛や縄張り争いの際、一時的に鮮やかな体色を出して相手にアピールすることがあります。
→ 例:ベラ、ハタ類、オスのスズメダイなど。

🟥 つまりまとめると
魚の色が一時的に変わるのは、
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周囲への擬態(保護色)
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感情・興奮によるストレス反応
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明暗環境による光応答
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繁殖期などのホルモン作用
これらが組み合わさって、色素胞が瞬時に収縮・拡張することで起こります。

