大雨が降った後、「海はどんな状態なんだろう?」
「いつものポイントでアオリイカや魚は釣れるんだろうか?」と不安に思う釣り人は多いはずです。
実際、大雨は海の中の環境を激変させます。
しかし、その変化を正しく理解すれば、大雨「後」だからこそのチャンスを掴むことも可能です。
この記事では、大雨後の海で何が起きているのか、アオリイカや魚はどこへ移動するのか、
そして多くの釣り人が期待する「濁りが取れた後の高活性」は本当なのかを、分かりやすく解説します。
1. 大雨が海に与える「4つの急激な変化」
まず、大雨が降ると海にどのような影響が出るのかを知っておきましょう。 主な変化は以下の4つです。
① 濁り(にごり)の発生
最も分かりやすい変化です。 川から大量の土砂や泥が流れ込み、沿岸部の透明度が著しく低下します。 アオリイカや多くの魚は、この「濁り」を非常に嫌います。
② 塩分濃度の低下
川から大量の「真水」が流れ込むため、海の表層や沿岸部の塩分濃度が急激に下がります。 海水魚である彼らにとって、これは大きなストレスとなります。
③ 水温の低下
特に夏場以外は、川の水は海水よりも水温が低いことがほとんどです。 急激な水温低下も、魚やイカの活性を下げる大きな要因となります。
④ ゴミや流木の流入
陸地から流された草木、ゴミ、時には大きな流木などが海面に漂います。 これは釣りの妨げになるだけでなく、航行する船にとっても危険です。
2. 大雨の後、アオリイカはどこへ行く?
アオリイカ、特に視覚を頼りにエギを追う彼らにとって、「濁り」と「真水」は天敵です。 大雨によってコンディションが悪化したエリアからは、一時的に姿を消すことがほとんどです。
主な避難場所
- 濁りの影響が少ない「深場(ディープエリア)」
- 川から流れ込む真水や濁りは、海水より軽いため表層に広がります。
- アオリイカは、これらの影響が少ない安定した水質の深場へ避難します。
- 潮通しの良い「沖のエリア」
- 常に新鮮な海水が流れ込む沖の岬の先端や、海流が当たる場所は、濁りが比較的早く解消されます。
- 河口から離れた場所
- 当然ながら、川の影響を直接受ける河口周辺は最も回復が遅くなります。
大雨直後にアオリイカを狙うなら、これらの「悪影響が少ないエリア」を選ぶ必要があります。
3. 魚たちの動向は?種類によって狙い目が変わる
魚の場合は、種類によって大雨後の反応が大きく二つに分かれます。
濁りを嫌う魚(アジ・メバル・青物など)
アオリイカと同様に、アジやメバル、青物(ハマチなど)の多くは、濁りや真水を嫌って沖の深場や、濁りの影響がないエリアへ一時的に移動します。
これらの魚を狙う場合、濁りが収まるのを待つのが賢明です。
濁りを好む魚(シーバス・チヌ・ウナギなど)
一方で、大雨を「チャンス」と捉える魚もいます。
- シーバス(スズキ)
- 濁りによって身を隠しやすく、ベイト(小魚)を捕食しやすくなります。
- さらに、川から流されてくる小魚や虫などを狙って、あえて河口付近に集まる習性があります。
- チヌ(クロダイ)
- 雑食性で嗅覚が優れているため、濁りの中でもエサを見つけるのが得意です。
- シーバス同様、流されてくるエサを求めて活性が上がることがあります。
大雨後は、「狙う魚種を変える」という戦略も有効です。
4. 結論:「濁りが取れた後は活性が高くなる」可能性は高い!
ユーザー様の仮説、「濁っている間は食べられないので、濁りが取れた後は活性が高くなるのでは?」 これは、非常に的を射た考察です。
大雨の「後」、特に**「濁りが取れ始めたタイミング」**は、絶好の釣りチャンスとなる可能性を秘めています。
理由1:避難していた個体が戻ってくる 濁りや低塩分を嫌って避難していたアオリイカや魚たちが、水質の回復とともに元の場所(エサ場)に戻ってきます。 彼らは一時的にエサを食べられていなかったため、積極的に捕食活動を行う可能性が高いです。
理由2:陸からの「栄養」でベイトが集まる これが最大の理由です。
- 大雨で陸地から「栄養塩(プランクトンのエサ)」が海に流れ込む。
- 天候が回復して日光が差すと、プランクトンが爆発的に発生する。
- そのプランクトンを食べに、小魚(ベイト)が集まってくる。
- そのベイトを狙って、アオリイカやフィッシュイーター(青物、シーバスなど)の活性が爆上がりする。
この「濁りが回復し、ベイトが集まるタイミング」こそが、大雨後の最大のチャンスタイムと言えます。
5. 海の濁りはいつ取れる?回復までの目安
では、その「チャンスタイム」はいつ来るのでしょうか。
濁りがなくなるまでの期間は、場所や状況によって大きく異なります。
- 雨量と川の規模
- 当然ながら、雨量が多く、近くに大きな川があるほど回復は遅くなります。
- 場所(地形)
- 早い場所: 外洋に面した磯、潮通しの良い岬など。(早ければ1〜2日)
- 遅い場所: 内湾、湾奥、河口付近など。(3日〜1週間以上かかることも)
- その後の天候
- 雨後も風が強く波が高い状態が続くと、底の泥が巻き上げられ、濁りが長引きます。
- 穏やかな晴天が続けば、回復は早まります。
目安としては、「笹濁り(ささにごり)」と呼ばれる、少し緑がかった透明度が戻り始めた頃が狙い目です。
6. まとめ:大雨後は状況を見極めてチャンスに変えよう
大雨直後の海は、濁り、低塩分、低水温と、釣りには厳しい条件が揃います。 しかし、その後の回復期には、陸からの栄養によってベイトが集まり、普段以上の「爆釣」が期待できるタイミングが訪れます。
- アオリイカは濁りを嫌うため、回復を待つか、濁りのない深場や沖を狙う。
- シーバスやチヌは、あえて濁りの中の河口を狙うのもアリ。
- 最大のチャンスは、濁りが取れ始め、ベイトが集まるタイミング。
大雨の後は「釣れない」と諦めず、海の状況をよく観察し、安全に十分注意しながら「恵みの雨」の後のチャンスを狙ってみてください。


