
実は「海が濁っている=魚が何も見えない」わけではありません。
魚は人間とはまったく違う“見え方”をしており、濁りの中でもある程度は見えています。
以下で、仕組みをわかりやすく説明します。
🔹 1. 濁っている海=光が散乱している状態
海が濁る原因は、
・雨や川から流れ込んだ土砂
・プランクトンの大量発生
・風波による砂の巻き上げ
などです。
この「濁り成分」が水中の光を散乱させるため、
人間の目には白っぽくモヤがかかったように見えます。
しかし魚は、人間よりずっと光に敏感な視覚構造を持っています。
🔹 2. 魚の目は「暗い場所に強い」
魚の目の網膜には「ロッド細胞(桿体)」という、
わずかな光でも感じ取れる細胞が多く存在します。
これは、人間の夜目よりもはるかに優秀で、
・夜間
・深海
・濁り
といった暗い環境でも、
光のコントラスト(明暗差)を敏感に察知できます。
🔹 3. 色ではなく「動き」と「影」を見ている
魚は濁った海で“色”を見分けるのは苦手です。
しかし、動くもののシルエットや光の反射には非常に敏感。
たとえば:
-
濁りの中でも、泳ぐ小魚の“明暗の動き”を察知
-
エギやルアーの“フラッシング(光のチラつき)”を感知
-
エサの揺らめきや波動を“ラインセンサー(側線)”でも感じ取る
つまり、濁って見えにくい環境でも、
「動く影+波動」=魚にとってはしっかり見える信号なのです。
🔹 4. 濁りの種類によって見え方は違う
| 濁りのタイプ | 主な原因 | 魚の見え方 |
|---|---|---|
| 茶色濁り(土砂) | 雨・河川水 | 光が散乱しやすく、視界が1〜2m程度。魚も警戒心が薄れる。 |
| 緑濁り(プランクトン) | 赤潮・春濁り | 光の吸収が多く、コントラストが弱まる。ルアーの動き重視。 |
| 白濁り(波の巻き上げ) | 強風・荒れ | 表層は見えにくいが、魚は底層で見ていることも多い。 |
🔹 5. 実際の釣りでは「濁り=チャンス」なことも
魚にとって「濁り」は、
・捕食者(人間・大型魚)から身を守りやすい
・エサを見失いにくい
という安心材料にもなります。
特にアオリイカやヒラメ、チヌなどは、
「少し濁っているとき」に活性が上がることも多く、
ベテラン釣り人ほど「濁り=悪条件」とは言い切りません。
🔹 6. 結論:魚は「濁っても見えている」
要約すると:
-
魚の目は暗さに強く、少ない光でも見える
-
濁りの中では色よりも「影・動き・反射」を感知
-
側線によって水の振動も感じ取れる
-
人間に見えないだけで、魚は環境を“別の感覚”で見ている

