秋の代表魚・カマスとタチウオ。
どちらも「水分が多い魚」として知られています。
なぜ似た特徴を持つのか?
その理由は、身質・生息環境・食性にありました。
鮮度の落ちやすさや調理時の注意点を釣太郎が解説します。
最初に
秋になると、南紀の海ではカマスとタチウオが並んで好調になります。
どちらも銀色に輝く細長い魚で、塩焼き・フライ・炙りなど、秋の食卓を彩る人気の魚。
しかし、両者には共通する大きな特徴があります。
それが――
👉 **「身に水分が多く、鮮度落ちが早い魚」**であるという点です。
この記事では、なぜこの2魚種が「水分が多い魚」と言われるのか。
そしてその特徴が、鮮度・味・調理方法にどう影響するのかを、釣り人の視点から詳しく解説します。
目次
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カマスとタチウオの基本データ
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共通点①:身に水分が多い理由
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共通点②:鮮度劣化が速い構造
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共通点③:調理時に身が崩れやすい
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水分の多さがもたらす「旨味」と「弱点」
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釣太郎おすすめの処理と保存方法
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まとめ
カマスとタチウオの基本データ
| 魚名 | 体型 | 主な生息域 | 食性 | 旬の時期 |
|---|---|---|---|---|
| カマス(魳) | 細長い体、鋭い歯 | 沿岸・中層 | 小魚・イワシ類 | 秋(9〜11月) |
| タチウオ(太刀魚) | 平たい体、銀白色 | 外洋〜湾口 | 小魚・イカ類 | 秋〜初冬(9〜12月) |
どちらも細長い体型をしており、活発に泳ぐ「回遊性の捕食魚」という共通点を持ちます。
そしてこの体型こそが、身に水分が多い原因のひとつです。
共通点① 身に水分が多い理由
■ 理由1:速筋が少なく、遅筋が多い
カマスやタチウオは、急発進ではなく持久泳法タイプの魚。
そのため、筋肉の繊維が細く、水分を多く含んでいます。
まるで“スポンジ”のような構造で、締まりのある白身魚とは正反対。
■ 理由2:深場・中層に生息し、運動量が少ない
タチウオもカマスも、日中は中層〜深場にいて、夜に表層へ浮上してエサを捕るタイプ。
激しい運動をしないため、筋肉の密度が低く、水分保持量が多いのです。
■ 理由3:高脂質と高含水率の共存
特に秋は脂がのる時期。
身の中に「脂+水」が同時に多いことで、柔らかく壊れやすい身質になります。
共通点② 鮮度劣化が速い構造
水分の多い魚ほど、細胞内の酵素反応が早く進みます。
そのため、釣り上げてからの時間経過で、
・ドリップ(血水)が出やすい
・身が白く濁る
・皮が剥がれやすい
といった劣化現象が顕著になります。
また、水分が多い=雑菌が繁殖しやすい環境でもあるため、
冷却処理が遅れると臭みが出やすくなります。
→ この点では、カマスとタチウオは真水氷NG・海水氷推奨です。
共通点③ 調理時に身が崩れやすい
水分を多く含むため、加熱すると筋繊維が一気に縮んで「ほろほろ崩れる」性質があります。
特に塩焼きでは、
・火加減を強くしすぎると皮が破ける
・裏返す際に身が割れる
という失敗が起きやすい。
タチウオは“皮目を下にして焼く”のがコツ。
カマスは“塩をやや強めに振って表面を乾かす”と美しく焼けます。
水分の多さがもたらす「旨味」と「弱点」
■ 旨味
・身が柔らかく、口の中でとろける食感
・脂と水分が絡み、焼き上がりのジューシーさが抜群
・フライやムニエルにすると外はサクッ、中はふんわり
■ 弱点
・生食には不向き(ドリップ・酸化・寄生虫リスク)
・時間経過で食感がボソボソになる
・冷蔵保存でも1日以内が限界
つまり、水分が多い=繊細で“旬の一瞬”を味わう魚なのです。
釣太郎おすすめの処理と保存方法
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釣ったらすぐ締める(脳締め・血抜き)
→ 酸化とドリップを防ぐ。 -
海水氷で冷却(真水はNG)
→ 真水は細胞を壊して身が白濁する。
→ 釣太郎の海水氷:1kg200円/3kg400円。 -
持ち帰ったら軽く塩を当てて脱水
→ 水分を抜くことで旨味が凝縮。 -
冷蔵1日以内・冷凍2週間以内に食べきる
→ カマス・タチウオともに日持ちは短い。
まとめ
・カマスとタチウオはどちらも「水分の多い魚」
・共通点は:
①筋肉が柔らかく脂が多い
②鮮度劣化が早い
③加熱で崩れやすい
・反面、焼くと“ふわふわジューシー”な食感で極上
・釣ったらすぐ海水氷で冷却し、水分をコントロールするのがコツ
要約
・秋のカマスとタチウオはどちらも水分が多く、繊細な白身魚
・共通点は「柔らかい筋肉」「鮮度の短さ」「脂との共存」
・真水氷NG、海水氷で冷やせば美味しさ長持ち
・焼き料理にすると旨味が最高潮に達する
Q1:カマスとタチウオの共通点は?
A1:どちらも水分が多く、身が柔らかい魚。鮮度落ちが速く、真水に弱いのが特徴です。
Q2:なぜ水分が多いと鮮度が落ちやすい?
A2:細胞内の酵素反応が早く進み、酸化や菌の繁殖が起こりやすいからです。
Q3:保存のコツは?
A3:真水氷はNG。釣太郎の海水氷(1kg200円・3kg400円)で冷却し、持ち帰ったら軽く塩を当てるのがベストです。


