人はなぜアルコールで酔うのか?知られざるメカニズムを徹底解説

人はなぜアルコールで酔うのか?知られざるメカニズムを徹底解説

お酒を飲むと気分が良くなったり、陽気になったり、逆にふらついたり眠くなったりします。
この「酔う」という現象は、アルコールが体内でどのような働きをしているかによって引き起こされます。
この記事では、アルコールが体に入った後の流れから、脳にどのような影響を与えるのかをわかりやすく解説します。


1. アルコールが体に入るとどうなる?

・飲んだアルコールは、口から胃を通り、主に小腸から血液中に吸収されます。
・アルコールの吸収スピードは非常に速く、飲んでから5分ほどで血中濃度が上昇し始めます。
・空腹時は吸収がより早くなるため、酔いやすくなります。


2. アルコールが脳に届くまでのプロセス

・血液に入ったアルコールは全身を巡り、最終的に脳へ到達します。
・アルコールは脳の神経伝達物質の働きを変化させるため、「酔い」の症状が現れます。
・特に、脳の抑制を司るGABAという神経伝達を強めることで、リラックス感や眠気が出やすくなります。


3. 酔いを引き起こす主なメカニズム

① 神経の働きを抑える

アルコールは脳の神経細胞の動きを鈍らせ、判断力や運動機能を低下させます。
そのため、しゃべり方がゆっくりになったり、ふらついたりするのです。

② ドーパミン分泌を促す

適量のアルコールは脳内の「快楽物質」と呼ばれるドーパミンを増加させます。
これにより気分が良くなったり、陽気になったりします。

③ 記憶や感情を司る部位に影響

アルコールは大脳辺縁系にも作用し、感情が高ぶりやすくなったり、逆に抑えられたりします。
また、記憶をつかさどる海馬にも影響を与え、一時的な記憶障害(いわゆる「ブラックアウト」)を起こすこともあります。


4. 肝臓の働きと分解スピード

・体内のアルコールは、主に肝臓で「アルコール脱水素酵素(ADH)」によって分解されます。
・分解によって生じるアセトアルデヒドは毒性が強く、顔の赤みや吐き気、頭痛などの原因となります。
・最終的に酢酸や水、二酸化炭素へ分解され、体外へ排出されます。
・肝臓が処理できる量には限界があり、体重60kgの人で1時間に約5〜7g程度しか分解できません。
そのため、飲む量やスピードによって酔い方が変わります。


5. 酔いの段階と症状

・血中アルコール濃度によって、酔い方は変化します。

  • 0.02〜0.04%:ほろ酔い気分、気分が明るくなる

  • 0.05〜0.10%:判断力や抑制力の低下、会話が活発に

  • 0.11〜0.15%:千鳥足、ろれつが回らない

  • 0.16〜0.30%:嘔吐、感情のコントロールが難しくなる

  • 0.31%以上:昏睡状態、最悪の場合は命に危険が及ぶ


6. 酔いやすさに個人差がある理由

・アルコール分解酵素の活性度は遺伝や体質によって異なります。
・日本人の約4割はアセトアルデヒドの分解が遅く、顔が赤くなりやすい体質です。
・体重や性別、食事の有無、睡眠不足なども酔いやすさに影響します。


7. 酔いを防ぐためのポイント

・空腹で飲まないようにする
・チェイサー(水やお茶)をこまめに飲む
・アルコール度数の高い飲み物は少量ずつゆっくり飲む
・十分な睡眠と食事をとって体調を整えておく


まとめ

人がアルコールで酔うのは、アルコールが脳の神経伝達を変化させ、判断力や感情、運動機能に影響を与えるためです。
体質や飲む量によって酔いやすさは変わり、肝臓の処理能力を超えると強い酔い症状が出やすくなります。
適量を守り、無理のないお酒の楽しみ方を心がけることが大切です。

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