魚には、人間のような「喜び」「悲しみ」「怒り」といった複雑な感情を持つ脳の構造はありませんが、まったく感情がないとも言い切れません。
科学的には「感情らしき反応」を示すことが確認されており、以下のように考えられています。
1. 魚の脳の構造と感情
・魚の脳には、人間の感情を司る「大脳皮質」はありません。
・しかし、「扁桃体(恐怖反応などを処理する部分)」に相当する原始的な神経回路を持っています。
・これにより、恐怖やストレス、不安のような「感情の原型」といえる反応を示すことができます。
2. 恐怖やストレスの反応
・捕食者が近づくと逃げる、隠れるなどの行動は「恐怖反応」に近いものです。
・釣り上げられるときに暴れるのは、単なる反射行動ではなく「強いストレス反応」であることが研究で示されています。
・コルチゾール(ストレスホルモン)の分泌が増えることが実験で確認されています。
3. 痛みを感じる能力
・2003年に行われた研究では、魚にも「侵害受容器(痛みを感じる受容体)」があることが判明しました。
・痛み刺激に対して異常行動を示し、鎮痛剤を投与すると反応が和らぐことから、痛覚とそれに伴う不快感を持つ可能性が高いとされています。
4. 喜びや快感について
・餌を食べたときや群れで泳ぐときに、報酬系の神経回路が働くことがわかっています。
・これは「快感」や「安心感」に相当する原始的な感情があることを示唆しています。
まとめ
・魚には、人間のような複雑で高度な感情はありません。
・しかし、「恐怖・ストレス・安心・快感」に近い、原始的な感情は存在する可能性が高いと科学的に考えられています。
・釣り人の間で「魚に痛みや恐怖はない」と言われることがありますが、最新の研究では、魚もある程度の苦痛や恐怖を感じている可能性が高いと結論づけられています。


