梅雨に食中毒が増えるのはなぜ?
気温と湿度がもたらす危険と、その対策を徹底解説!
梅雨時期は、毎年食中毒の発生件数がグッと増える季節です。
魚を扱う釣り人や飲食業関係者にとっては特に注意が必要な時期。
では、なぜ梅雨に食中毒が増えるのでしょうか?
そのメカニズムと、具体的な予防策を詳しく解説します。
1.梅雨は“細菌が最も活発になる季節”
梅雨は高温多湿。
気温は25~30℃、湿度は80%以上になる日も多く、これは細菌にとっての“楽園”ともいえる環境です。
細菌の多くは以下の条件で活発に増殖します。
・温度:20~40℃(特に35~37℃が最適)
・湿度:70%以上
・栄養源:動物性たんぱく質(魚介・肉類)など
この条件が揃う梅雨時期には、わずか数時間で食中毒菌が爆発的に増える可能性があります。
2.梅雨に増える主な食中毒菌とは?
梅雨~夏にかけて特に注意すべき代表的な食中毒菌を3つ紹介します。
(1)腸炎ビブリオ
・海水に生息する菌で、魚介類の表面や内臓に付着
・塩分濃度を好み、真水では弱まるが、常温では急増
・増殖スピードは驚異的で、20℃で3時間放置すると約100倍に増殖
刺身や魚の処理中に感染する可能性が高く、釣り人は特に注意が必要です。
(2)サルモネラ菌
・肉類、卵、魚介、野菜、あらゆる食材に付着する可能性あり
・調理器具や手指からの「交差汚染」が原因になることも
・潜伏期間は6〜48時間。激しい下痢・腹痛・嘔吐・発熱を引き起こす
(3)黄色ブドウ球菌
・人の手指や鼻、傷口に常在する菌
・調理中に食品へ付着し、毒素を生成
・この毒素は加熱しても壊れないため、非常に危険
3.梅雨の魚介類は危険?釣り人が注意すべきポイント
魚を釣ったり販売したりする立場の方にとって、梅雨時期は要注意。
以下の点に注意するだけで、リスクを大幅に下げられます。
■ 釣った魚はすぐに冷やす
・バケツに活かしたまま長時間放置 → 腸炎ビブリオが増殖
・おすすめは**海水氷(海水を凍らせた氷)**での即時冷却
・真水氷では魚が弱りやすく、浸透圧の違いでうろこが浮くことも
■ 処理器具はこまめに殺菌・洗浄
・包丁、まな板、手指、タオルなどに菌が残っていれば交差汚染
・70℃以上のお湯で洗浄するか、漂白剤などでこまめに消毒
■ 常温放置をしない
・特に車内に置いたままのクーラーBOX内は要注意
・外気温が25℃以上なら、1時間の放置で危険水準に
・移動時も保冷剤や氷を切らさず、常に低温を保つ
4.食中毒を防ぐ5つの鉄則(厚労省も推奨)
梅雨時期だけでなく、一年を通して覚えておきたい基本ルールです。
●清潔(せいけつ)
手や調理器具、まな板を清潔に保つ。
●迅速(じんそく)
食品を素早く処理し、冷却や調理までの時間を短縮する。
●加熱(かねつ)
75℃以上で1分間加熱することで、ほとんどの菌は死滅。
●冷却(れいきゃく)
10℃以下で保管することで、細菌の増殖を抑えられる。
●分離(ぶんり)
生と加熱済み食品を分けて保存・調理する。
5.まとめ:梅雨時期は“ちょっとした油断”が命取りに
梅雨はただでさえ湿度が高く、気温も上がる季節。
「少しくらい大丈夫だろう」「すぐ食べるから冷やさなくてもいい」
――そんな油断が、大きな食中毒事故につながります。
とくに釣り人は、
・釣った魚の扱い
・締めるタイミング
・冷却の早さ
この3つをしっかり守ることで、魚の鮮度も食中毒リスクも同時に管理できます。


