【科学で証明】釣った魚は「海水氷」で冷やせ!真水氷より鮮度UP&食中毒予防効果あり!

釣り人の皆さん、こんにちは!

大物を釣り上げた興奮冷めやらぬまま、さあ、美味しい魚を持って帰ろう!

と思ったときに重要なのが、魚の「鮮度保持」ですよね。

多くの方がクーラーボックスに氷を入れて持ち帰っていると思います。

でも、その氷、「真水」で作ったものですか? それとも、もし手に入るなら「海水」で作ったものですか?

実は、釣った魚の鮮度を保ち、さらに食中毒のリスクを減らすためには、真水で作った氷よりも

海水で作った氷(海水氷)の方が断然効果的なんです!

今回は、なぜ海水氷が真水氷よりも魚の鮮度保持に優れ、食中毒予防につながるのかを、科学的な

根拠に基づいて解説します。

これを読めば、あなたの釣果をさらに美味しく、安全に持ち帰るための秘訣が分かりますよ!

魚の鮮度を落とす最大の敵は「あの菌」!

釣った魚の鮮度が落ちる最大の原因の一つは、魚の体表やエラ、内臓などに付着している

「雑菌(バクテリア)」の増殖です。

魚が生きている間は自己免疫力でこれらの雑菌の増殖を抑えていますが、釣り上げられて死んで

しまうと、その制御が効かなくなります。

雑菌は魚の身の栄養分を分解し始め、これが「腐敗」として現れます。

そして、食中毒を引き起こす原因菌も、こうした雑菌の中に含まれていることが多いのです。

真水氷は「冷やす」けど…

真水で作った氷はもちろん魚を冷やす効果があります。

温度を下げることは、雑菌の活動を鈍らせ、増殖のスピードを遅くするために非常に重要です。

しかし、真水は魚の体表に付着した雑菌に対して、直接的に増殖を抑える効果はほとんどありません。

冷やすことで活動は遅くなりますが、菌そのものを不活性化したり、死滅させたりするわけではないのです。

魚が真水に触れることで、浸透圧の関係で魚の細胞が水分を吸収しやすくなり、これがかえって菌

の増殖を助けてしまうという側面すら指摘されることがあります。

海水氷がすごい理由!科学的に解説!

では、なぜ海水氷が真水氷よりも優れているのでしょうか?

その秘密は、海水に含まれる**「塩分」**にあります。

バクテリアの増殖抑制効果(浸透圧による脱水) 海水には約3.5%の塩分が含まれています。

この塩分濃度が、魚の体表に付着した雑菌の細胞にとって非常に厳しい環境となります。

菌の細胞内の水分濃度と、海水の塩分濃度を比較すると、海水の方が圧倒的に塩分濃度が高い

(=水分濃度が低い)状態です。

この状態では、「浸透圧」の働きにより、菌の細胞内から外部(海水)へ水分がどんどん引き出されます

これは、漬物を作る際に野菜から水分が出るのと同じ原理です。

水分を奪われたバクテリアは、活動が極端に抑制されたり、死滅したりするため、結果的に

雑菌の増殖を強力に抑えることができるのです。

魚へのダメージが少ない(浸透圧の調整) 魚の体液の塩分濃度は、海水ほどではありませんが、

真水よりも高いです。

海水と同じ、あるいは近い塩分濃度の環境に置くことで、魚の細胞内外での急激な水分の移動が

起こりにくくなります。

真水に長時間触れると、魚の体液が薄まったり、細胞が膨潤したりする現象が起こり得ますが、

海水氷の場合はこのような魚への余分な負担が少なく、細胞レベルでの鮮度劣化を抑える効果も期待できます。

冷却効果の持続性 純粋な真水は0℃で凍りますが、塩分を含む海水は0℃よりも低い温度で凍り

ます(塩分濃度によって変わりますが、例えば-1.8℃程度)。

これはつまり、海水氷が溶ける際も、真水氷よりも低い温度を保ちながら熱を奪うことができる可能性を示唆しています。

冷たい海水(ブライン)が魚全体を包み込むことで、効率的に温度を下げ、その状態を維持しやすくなります。

これらの要因、特に塩分による強力な雑菌増殖抑制効果こそが、海水氷が真水氷よりも魚の鮮度を

長く保ち、食中毒のリスクを低減させる最大の理由なのです。

海水で作った海水氷は、バクテリアの繁殖防止にも役立つ。釣太郎

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