明るさは魚に直接的・間接的な影響を及ぼし、それが生態に反映されています。
以下に、魚に対する日光や明るさの影響を詳しく説明します。
1. 明るさとエサの関係
日光の影響で水中の餌環境が変わり、魚の行動や生息域に影響を与えます。
(1) プランクトンの活動
- 植物プランクトンは日光があると光合成を行い、活発になります。
→ 植物プランクトンを餌とする動物プランクトンが集まり、それを追う小魚や捕食魚の行動にも影響します。
(2) 餌の視認性
- 魚の多くは視覚を利用して餌を探します。明るい時間帯は餌を発見しやすいため、捕食活動が活発になります。
- 逆に、明るすぎると捕食されるリスクが高まるため、警戒心が強くなる魚もいます。
2. 明るさと酸素の関係
明るさは間接的に水中の酸素量にも影響を与えます。
- 植物プランクトンが日光を受けて光合成を行うことで、水中の酸素濃度が上がります。
特に、浅場や海草の多いエリアでは日中の酸素供給が活発です。
→ 魚は酸素濃度が高い明るいエリアに集まりやすい。 - 夜間になると光合成が停止し、水中の酸素濃度が低下します。これにより、魚が活動を抑えたり、酸素の多い場所へ移動することがあります。
3. 明るさとリスクヘッジ(捕食回避)
日光や明るさの変化は、魚の捕食・被捕食行動に大きく影響を及ぼします。
(1) 視覚によるリスク
- 日中(明るい時間帯):
捕食者に発見されやすいため、特に小魚や底生魚は岩陰や植生に隠れる行動を取ります。 - 夜間(暗い時間帯):
捕食者の目を逃れやすい反面、視覚を頼りにする魚は餌探しが困難になるため、行動が鈍る場合があります。
(2) 夜行性の魚
- 明るさの変化に応じて、昼行性と夜行性の魚が分かれます。
- 昼行性:ブリ、イワシなど、視覚を主に使って捕食する魚。
- 夜行性:タチウオやアナゴなど、暗闇に適応した捕食能力(側線や嗅覚)を持つ魚。
(3) サンゴ礁や浅場の魚
- サンゴ礁や浅場に生息する魚は、日光を利用してカモフラージュ(擬態)したり、日陰を探してリスクを回避します。
4. 日光の時間帯による影響
日光の強さや位置(時間帯)によって魚の行動が変わります。
(1) 朝マヅメ・夕マヅメ
- 日光が弱く、水中の光量が増減するタイミングでは、魚の活性が上がります。
- 捕食者にとっては視界が十分確保され、餌を見つけやすい時間。
- 小魚にとっては光が強すぎないため、行動範囲を広げやすい時間。
(2) 日中
- 明るさが最大になる時間帯では、捕食者から隠れるため、魚は岩陰や底層に潜む傾向があります。
- 逆に、遊泳力の高い魚(ブリ、カツオなど)はこの時間帯に活発に餌を探します。
(3) 夜間
- 夜行性の魚が活動を開始します。視覚に頼らず、側線や嗅覚を活用する魚が有利な時間帯です。
5. 明るさと魚種ごとの特性
明るさの影響を受ける度合いは、魚種によって異なります。
日光を好む魚
- イワシ、サバ、アジ:日中に群れを作り、光を頼りに餌を探す。
- サンゴ礁の魚(チョウチョウウオなど):カラフルな体色は光の届く浅場でカモフラージュとして機能。
暗い環境を好む魚
- タチウオ:夜行性で、明るい日中は深場に潜む。夜間に餌を追う。
- アナゴ、ウツボ:暗がりや夜間に活動し、光の少ない環境に適応。
明るさに敏感な魚
- メバル、カサゴ:薄明かりを好む魚。朝夕のマヅメ時に活性が高まる。
6. 明るさが魚の体に及ぼす影響
- 日光と体色の変化
- 魚は明るさに応じて体色を変えることがあります。
→ サバやイワシなどは、光が強いと背中側が濃い青や緑色でカモフラージュ。
- 魚は明るさに応じて体色を変えることがあります。
- 繁殖行動
- 明るさの周期(昼夜や季節の変化)は、繁殖行動や産卵時期にも影響します。
結論
日光や明るさは、魚の生態や行動に大きな影響を与えます。
- 餌の確保(プランクトンの活動、視認性の向上)。
- 酸素量の変化(光合成による酸素供給)。
- 捕食回避や捕食行動の調整(光環境による視覚や行動の変化)。
日光や明るさの影響を理解することで、釣りや魚の観察のタイミングをより効果的に考えることができます。


