魚を扱う際に真水をできるだけ使わない方がいい理由と、海水が推奨される理由を以下に説明します。
真水が魚に良くない理由
- 浸透圧の違いによるダメージ
- 魚の体は海水環境に適応しているため、真水に触れると浸透圧のバランスが崩れます。
- 魚の皮膚や鱗、粘膜が水分を吸収しやすくなり、細胞が膨張してダメージを受ける可能性があります。
- 特にエラはデリケートで、真水に触れると正常な呼吸が妨げられることがあります。
- 粘膜の剥離
- 魚の体表を覆う粘膜は、病原菌から守るバリアの役割を果たしています。
- 真水はこの粘膜を剥がしやすく、魚が病気にかかりやすくなる原因となります。
- ストレスの増加
- 真水の冷たさや刺激が魚にとってストレスとなり、活力を奪います。
- ストレスにより体力が消耗し、鮮度が低下する場合があります。
海水を使う利点
- 浸透圧が適切
- 海水は魚が生息している環境そのものなので、浸透圧が自然の状態を保てます。
- 魚の皮膚やエラに負担をかけず、ストレスを軽減できます。
- 粘膜を保護
- 海水中では粘膜が維持されやすく、病原菌の侵入を防ぐ効果があります。
- 鮮度の保持
- 海水に浸けることで体温が下がり、鮮度が保たれやすくなります。
- 特に氷を使う場合は「海水氷」にすることで冷却効果が均一になり、身が硬くなりすぎるのを防ぎます。
実践での注意点
- 魚を洗う際
- 真水ではなく、できるだけ海水を使いましょう。特に釣り上げた直後や捌く前に体表を洗う場合は重要です。
- 氷で冷やす場合
- 海水と氷を混ぜた「海水氷」が最適です。魚を冷やしながらも、体表や粘膜を傷めにくいです。
- 真水氷だけだと魚が直接真水に触れるため、注意が必要です。
- 魚を生かしておく場合
- 真水ではなく、釣り場の海水を入れたバケツやイケスを使いましょう。
結論
真水は魚にとって自然環境と異なるため、ダメージやストレスを与える可能性が高いです。
可能な限り海水を使い、魚にとって快適な環境を維持することで、鮮度や状態を保つことができます。
魚に優しい海水ブロック氷は、1キロと3㌔あります。