魚は鮮度が高いと、実が爆発します。
これは当時朝さばいたもの。
見栄えは悪いのですが、味は抜群。
年無しチヌは旨い、という風評は当たっています。
魚の身が爆発する理由は、鮮度が高い魚に含まれる ATP (アデノシン三リン酸) という物質にあります。ATP は細胞のエネルギー源であり、死んだ魚体でもしばらくの間は残っています。
火入れすると、ATP は熱によって分解され、 イノシン酸 という物質に変化します。イノシン酸は、魚の旨味の元となる グルタミン酸 を生成する重要な役割を果たします。
しかし、鮮度が高い魚の場合は、ATP の量が多く、火入れによって一気に分解されると、イノシン酸が大量に生成されます。イノシン酸は水に溶けやすく、魚の身が水分を吸収すると、細胞膜が破裂して身が爆発してしまうのです。
特に、 白身魚 は 赤身魚 に比べてATP の含有量が多く、火入れによって爆発しやすい傾向があります。
魚を調理する際には、鮮度が高い場合は、火入れを弱めにしてゆっくりと加熱するか、塩を振って水分を抜いてから調理すると、爆発を防ぐことができます。
以下は、魚を調理する際の注意点です。
- 鮮度が高い魚は、火入れを弱めにしてゆっくりと加熱する。
- 塩を振って水分を抜いてから調理する。
- 厚切りにする場合は、火の通りにくいので、弱火でじっくりと加熱する。
- 加熱しすぎると、魚の身が硬くなってしまうので注意する。
これらの点に注意すれば、魚の身が爆発するのを防ぎ、美味しく調理することができます。