釣り人にはおなじみの「イソメ」や「ゴカイ」ですが、
実はどちらも魚ではなく、**環形動物(かんけいどうぶつ)**の仲間です。
つまり、簡単に言えば「ミミズの海バージョン」です。

イソメやゴカイは、分類上では動物界の中の「環形動物門」に属し、
さらにその中の「多毛綱(たもうこう)」というグループに入ります。
「多毛」とは文字通り、体の両側にたくさんの毛が生えていることを意味します。
この毛は、泳ぐときの推進力になったり、
砂や泥の中を進むときのブレーキになったりします。
この仲間にはミミズやヒルも含まれ、
イソメやゴカイはその海にすむ代表種です。
釣りの世界では、イソメとゴカイは明確に分けて呼ばれていますが、
どちらも同じ「多毛類」というグループに属する生き物です。
イソメはやや太く長い体をしていて、粘液が多く、歯が鋭いのが特徴です。
海底の砂泥の中に住み、主に投げ釣りや船釣りなどで使われます。
一方、ゴカイは体が細くて柔らかく、匂いが強く、動きも活発です。
サビキやフカセ釣り、チヌ・キスなどを狙う際のエサとして人気があります。
同じく「ジャリメ」と呼ばれるエサも多毛類の仲間で、
短くて丈夫な体をしており、針持ちがよいことで知られています。
これらはすべて「海のミミズ」と言われるほど構造が似ており、
どれも体が分節(ぶんせつ)構造になっていて、
筋肉を動かすことでくねくねと這ったり泳いだりします。
食べているものは海底の有機物や小さな生き物で、
雑食性に近いタイプです。
口には伸縮できる吻(ふん)と呼ばれる器官があり、
これを伸ばして獲物を捕まえます。
夜になると一部の種類は水中を泳ぎ出し、
「スイミング」と呼ばれる繁殖行動を行って卵や精子を放出します。
釣り人の感覚で言うと、
イソメは「万能エサ」で、海底の魚全般に効果的です。
粘り強く針に残るため、カレイやキス、アイナメなどを狙うときに重宝します。
ゴカイは匂いと動きで誘うタイプのエサで、
チヌやグレ、小型魚の食いが渋いときにも有効です。
つまり、イソメは持久戦向き、
ゴカイは食わせ重視といった違いがあります。
総まとめとして言えば、
イソメやゴカイは見た目は「虫」に見えますが、
実際は昆虫でも爬虫類でもなく、海にすむ環形動物です。
分類上では、
「環形動物門 → 多毛綱」に属する生物であり、
釣り人が「虫エサ」と呼んでいるものの正体は、
実は海底で暮らす“ミミズの親戚”なのです。
つまり、
イソメもゴカイも「海のミミズ」であり、
釣りの世界では欠かせない自然界の優れたベイト。
その生態を知ることで、
釣果アップにもつながる存在です。

