「タイ」と名前が付くけれど、実は鯛じゃない魚たち|なぜこんなに多いのか?

釣り人にとって「マダイ」は魚の王様。

そのため、日本の魚市場や地方の呼び名には「タイ」と付く魚がたくさん存在します。

しかし実際には**鯛科ではない“なんちゃって鯛”**も多く、釣り初心者を戸惑わせることもしばしば。

本記事では、「タイと呼ばれるが鯛科ではない魚」を一挙にリストアップし、なぜそんな名前が付けられたのかを詳しく解説します。


1.本物の「鯛」とは?

まず大前提として、**鯛科(タイ科=Sparidae)**に属する魚だけが“本物の鯛”。
代表例は次の通りです。

・マダイ
・チダイ
・キダイ
・ヘダイ

これらは全てスズキ目タイ科で、真の鯛といえます。
一方で、下記で紹介する魚たちは鯛科ではないのに「タイ」と呼ばれる魚です。


2.「タイ」と名がつくけど鯛じゃない魚たち

2−1.イシダイ(イシダイ科)

・特徴:口が小さく、石をかむ強靭な歯を持つ。
・理由:体型がマダイに似ており、磯釣りで高級魚として扱われるため「石の鯛」と呼ばれた。

2−2.コロダイ(イサキ科)

・特徴:成魚は大きく、銀白色でマダイに似る。
・理由:体色や形状が似ているため「鯛」とされたが、実はイサキの仲間。

2−3.クロダイ(チヌ、イシダイ科ではなくクロダイ科)

・特徴:河口や堤防で釣れる人気ターゲット。
・理由:黒っぽい体色で、マダイのように釣りの対象魚として尊ばれたため。

2−4.キントキダイ(キントキダイ科)

・特徴:大きな目と赤い体色。夜釣りの人気魚。
・理由:赤く丸い姿から「鯛」とされたが、全く別の科。

2−5.アマダイ(アマダイ科)

・特徴:柔らかい白身で高級魚。
・理由:祝膳に供されることから「鯛」と同格の扱いを受けた。

2−6.イトヨリダイ(イトヨリダイ科)

・特徴:黄色い線と長い背びれ糸が美しい。
・理由:姿形が華やかで鯛に匹敵する食味があるため。

2−7.ホウボウ(カサゴ目ホウボウ科)→「ホウボウダイ」と呼ばれることも

・特徴:胸鰭が大きく羽のように広がる。
・理由:市場や地方名で「ホウボウダイ」と呼ばれるケースがある。

2−8.ハタ類の一部(例:アカハタ=「アカハタダイ」と呼ばれる地域あり)

・特徴:根魚として人気。
・理由:市場で高級魚の「鯛」にあやかって命名されることがある。


3.なぜ「鯛」の名を借りるのか?

結論から言えば、マダイのブランド力にあやかりたいからです。

日本人にとってマダイは「祝い魚」「魚の王様」であり、高級魚の代名詞

そのため、見た目が少しでも似ていれば「◯◯ダイ」と呼ばれるようになりました。

・市場で高値が付きやすくなる
・祝い事に使いやすいイメージがある
・釣り人にとって魅力的に聞こえる

こうした商業的・文化的理由が背景にあります。


4.釣り人が知っておくべきこと

釣り人としては、「タイ」と名前が付いていても実際には全く別の魚であることを理解しておくと便利です。

・食味は鯛に劣らないものも多い(アマダイ・イトヨリなど)

・逆に、見た目は似ていても味は大きく違う魚もある(コロダイなど)

・釣果情報で「タイ」と出てきた場合、本当に鯛科かどうかを確認することが重要


まとめ

・「鯛」と名前が付いていても、実際の鯛科は限られている。

・イシダイ、コロダイ、クロダイ、キントキダイ、アマダイ、イトヨリダイなど、多くは別の科に属する。

・理由は「マダイの高級ブランドにあやかる」ためで、市場価値や祝い事の需要と結びついている。

つまり、「タイ」という名は必ずしも学術的な分類ではなく、文化的・商業的なネーミングに過ぎないのです。

釣り人としてはその違いを理解し、魚ごとの個性や味わいを楽しむことが大切です。

「鯛」と名前が付いていても、実際の鯛科は限られている。イシダイ、コロダイ、クロダイ、キントキダイ、アマダイ、イトヨリダイなど、多くは別の科に属する。釣太郎

 

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