海辺を歩いていて、こんな白くて硬い物体を見つけたことはありませんか?
これは、**モンゴウイカ(甲イカ)の「甲羅」**です。
■ モンゴウイカの甲羅とは?
モンゴウイカの甲羅は、正確には「甲(こう)」と呼ばれる内部構造の一部で、
骨のない軟体動物であるイカが体を支えるために持つ“内骨格”のような役割をしています。
乾燥すると非常に軽く、パリパリと割れやすいのが特徴で、
特にビーチに打ち上げられると、独特の白く楕円形の形が目立ちます。
■ 昔はビーチに山のようにあったモンゴウイカの甲羅
昭和や平成初期には、モンゴウイカの甲羅が打ち上げられる光景はごく普通で、
小学生が拾って遊んだり、インコの飼料用に持ち帰る家庭も多かったほど。
特に春から初夏にかけて、産卵期を終えたモンゴウイカが死亡し、
その体が潮に流されて「甲」だけが浜に残されることがよくありました。
■ ところが近年、その姿を見かけなくなった理由とは?
近年、「モンゴウイカの甲羅をまったく見なくなった」という声が増えています。
実際、地元の漁師や釣り人からも以下のような声が上がっています。
・「20年前は毎年見てたけど、最近はゼロに近い」
・「春に浜辺を歩いても、まったく落ちていない」
・「異常気象か、海流の変化か…?」
では、その理由は何なのでしょうか?
■ モンゴウイカの甲羅が減った主な理由5つ
① モンゴウイカの個体数そのものの減少
海水温の上昇や産卵場の破壊、過剰漁獲により、モンゴウイカの生息数は明らかに減っています。
② 沿岸の環境悪化(海藻・砂浜の減少)
かつて甲羅が大量に打ち上がっていた場所も、海岸工事や台風による地形変化で環境が変わり、
打ち上がる量が減った可能性があります。
③ 海鳥や自然分解による回収
甲羅はカルシウム成分が豊富なため、海鳥に突かれたり、微生物に分解されやすく、
波打ち際に長く残らないようになってきました。
④ 海岸清掃による除去
海岸美化運動や観光対策により、漂着物は早期に清掃され、見つける前に回収されることも。
⑤ 台風・海流の変化
モンゴウイカの死骸が打ち上がるコース自体が変化した可能性があります。
■ 甲羅を見つけたらどうする?
万が一、モンゴウイカの甲羅を見つけたら、ぜひ拾って観察してみてください。
・軽くて浮くので、実験教材に最適
・乾燥させてインコのくちばし削り用に活用できる
・理科教材や工作にも使える
自然の恵みを無駄にせず、大切に扱いたいものです。
■ まとめ:モンゴウイカの甲羅は、海の変化を教えてくれる“バロメーター”
昔は当たり前のようにあったものが、気づけばまったく見られなくなった——
これは、海の異変や生態系の変化を示すサインかもしれません。
モンゴウイカの甲羅が落ちているビーチを見つけたら、それはとても貴重な光景です。
ぜひ記録を残し、子どもたちにも伝えていきましょう。


