海岸を歩いていると、時折こんな不思議な形の石を拾うことがあります。
実はこれ、**昔の漁師が使っていた「石オモリ」**の名残かもしれません。
今のオモリと比べると、手触りも質感も全く違います。
なぜ古いオモリは現代のものと質感が違うのでしょうか?
その理由を、釣り人や海の散策者向けにわかりやすく解説します。
昔の漁師が使った「石オモリ」とは?
現在の釣り用オモリといえば、鉛製やタングステン製が一般的です。
しかし一昔前、特に昭和中期以前の漁師たちは「自然の石」を加工してオモリとして使っていました。
・主に玄武岩や安山岩など、重くて丈夫な石を選択
・丸く削り、中央に穴を開けてロープを通す
・防波堤釣りや定置網、カゴ漁などで使用
写真のように、滑らかな楕円形をしているのが特徴です。
海で長年使われたことで、表面はさらに丸く摩耗しています。
現代のオモリとの違いは?
では、現代のオモリと比較して、どこが違うのでしょうか?
| 比較項目 | 昔の石オモリ | 現代の鉛・タングステンオモリ |
|---|---|---|
| 材質 | 天然石(火山岩など) | 金属(鉛・タングステンなど) |
| 質感 | ザラザラ・石特有の肌触り | 滑らか・重厚感 |
| 密度 | 低い(軽め) | 高密度(重い) |
| 精度 | 手作業で個体差あり | 工場生産で均一 |
| 環境負荷 | 自然物の再利用 | 重金属による環境負荷の懸念 |
このように、重さ・精度・耐久性など、ほぼすべてが異なるのが特徴です。
昔はなぜ石を使ったのか?
当時の漁師たちが石オモリを使用した理由には、いくつかの背景があります。
・安価で入手しやすい(海岸の石を加工)
・道具や素材が限られていた時代背景
・鉛などの金属は高価で貴重だった
・漁法によっては十分な性能だった
特に沿岸の定置網や素潜り漁では、精密な重さより「沈めば良い」というシンプルさが重視されていました。
今では希少!海岸で拾える「漁具遺産」
現在では石オモリはほとんど使われておらず、海岸で拾うことができればちょっとした漁具遺産です。
波にもまれて表面が滑らかになり、独特の風合いを持っています。
・釣り人や海遊びの人にとっては「宝物探し」にもなる
・昔の漁師文化を感じられる
・磨けばペーパーウェイトやインテリアにも活用可能
海岸でこうした石を見つけたら、ぜひ大事に持ち帰って観察してみましょう。
まさに昭和の漁師の知恵と工夫の結晶です。
まとめ
・昔の漁師は自然石を削ってオモリにしていた
・今の金属製オモリとは質感・性能がまったく違う
・自然素材ゆえに環境負荷が少なかった
・今では海岸で拾える貴重な「海の文化財」
現代の釣り道具では見ることの少ない「石オモリ」。
その背景には、自然との共生、知恵と工夫の歴史が詰まっています。
次に海辺を歩くときは、砂浜の中に埋もれた小さな歴史も探してみてください。



