夏になると避けられないのが「蚊に刺されること」。
刺された直後は何ともなくても、しばらくすると猛烈なかゆみに襲われます。
では、なぜ蚊に刺されるとかゆくなるのでしょうか?
その原因は、蚊が血を吸う際に注入する「唾液(だえき)」にあります。
本記事では、蚊に刺されたときに発生するかゆみのメカニズムを、わかりやすく解説します。
蚊はどうやって血を吸うのか?
まずは、蚊の吸血行動を簡単に整理しましょう。
① 針(口吻)を皮膚に刺す
蚊の口は非常に細い6本の針でできています。
この針を皮膚に差し込み、血管を探ります。
② 唾液を注入
血を吸う前に、蚊は自分の唾液を注入します。
この唾液には、以下の成分が含まれています。
・抗凝固成分(血が固まらないようにする)
・麻酔成分(刺された瞬間に痛みを感じにくくする)
③ 血液を吸引
血管からスムーズに血を吸い取ります。
1回に吸う量はごくわずか(約0.001〜0.005ml程度)です。
かゆみの原因は「アレルギー反応」
蚊に刺された後、時間差でかゆみが出てくるのはなぜでしょうか?
それは、人間の免疫システムが蚊の唾液成分を異物と認識するからです。
① ヒスタミンの分泌
異物(蚊の唾液)に反応して、体内でヒスタミンという物質が分泌されます。
ヒスタミンは血管を拡張し、神経を刺激してかゆみを引き起こします。
② 蕁麻疹のような腫れ
刺された部分が赤く腫れるのも、ヒスタミンの影響です。
血管が広がり、血液中の液体成分が皮膚下にしみ出すことで腫れが発生します。
なぜすぐには痒くならないのか?
刺された直後は痛みもかゆみもほとんど感じません。
これは、蚊の唾液に含まれる軽い麻酔作用のおかげです。
時間が経過すると、麻酔成分の効果が切れ、体内の免疫反応が本格的に働き始めることでかゆみが出てきます。
個人差があるのはなぜ?
蚊に刺された時のかゆみや腫れには個人差があります。
その理由は以下の通りです。
・体質(アレルギー体質かどうか)
・刺され慣れ(頻繁に刺されている人は反応が弱まる)
・年齢(子どもは反応が強く出やすい)
痒みを和らげる方法
刺された後のかゆみ対策には、以下の方法が効果的です。
① 冷やす
・血管の拡張を抑え、ヒスタミンの作用を弱める
② 抗ヒスタミン薬を塗る
・市販のかゆみ止めに多く含まれている
③ 掻かない
・掻くと皮膚が傷つき、炎症や二次感染の原因に
蚊の唾液には毒はないの?
蚊の唾液そのものに毒性はありません。
毒というよりも、体の免疫が過剰反応してかゆみが生まれているのです。
ただし、蚊の種類によっては唾液と一緒にウイルスや寄生虫を媒介することがあります。
例えば以下のような感染症です。
・デング熱
・ジカ熱
・マラリア
・日本脳炎
まとめ
・蚊に刺されるとかゆくなるのは、唾液に含まれる成分へのアレルギー反応が原因
・体内のヒスタミンが分泌され、かゆみや腫れが発生する
・刺されてすぐは麻酔成分で気づきにくい
・個人差があり、子どもやアレルギー体質の人は強く反応する
・対策は「冷やす」「薬を塗る」「掻かない」ことが基本


