「カマス」という名前の響き。
実はこれ、魚の姿形ではなく「ある道具」に由来しているという説が非常に有力です。
歴史と魚の習性がリンクする、面白い名前のルーツを紐解いてみましょう。
魚の「カマス」は、農道具の「カマス」だった?
南紀の海で私たちが追いかけるカマス。
漢字で書くと「梭子魚」や「魳」と綴りますが、その語源は、かつて日本人の生活に欠かせなかった**藁袋(わらぶくろ)の「蒲(かます)」**にあると言われています。
1. 藁袋「蒲(かます)」とは何か
「蒲(かます)」とは、むしろ(藁を編んだシート)を二つ折りにし、両端を縫い閉じて袋状にしたものです。
江戸時代から昭和にかけて、お米や石炭、塩などを運ぶための頑丈な収納袋として全国で使われていました。
2. 「大きな口」が共通点
なぜ魚が袋の名前で呼ばれるようになったのか。
それは、カマスの**「口の開き方」**に理由があります。 カマスは獲物を丸呑みにするために、顎が外れんばかりに大きく口を開きます。
その大きく開いた口の様子が、藁袋(蒲)の口をガバッと開けた姿にそっくりだったことから、「カマスのような魚だ」と呼ばれるようになったという説が広く知られています。
3. 他にもある?カマスの語源説
有力な「藁袋説」のほかにも、いくつかの興味深い説が存在します。
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「噛み付く」が転じた説 カマスの鋭い歯で獲物に「噛み増す(かみます)」姿から名付けられたという説。
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「カマ(鎌)」に似ている説 鋭い歯や、シュッとした鋭利な体つきが「草刈り鎌」を連想させたという説。
釣太郎の視点:名前の通り「何でも飲み込む」大食漢
語源となった「袋」のイメージ通り、カマスの胃袋は非常に貪欲です。
自分の体長の半分近くある小魚でも、大きな口を開けて一気に飲み込んでしまいます。
釣太郎で販売している仕掛けやルアーに猛烈にアタックしてくるのも、その「袋のような大きな口」があるからこそ。
名付け親である昔の人々の観察力には、脱帽してしまいますね。

