海に出れば、確かにすべてを忘れさせてくれる。
波の音が、ざわざわと心のざわつきを洗い流して、
広大な水平線が「そんなに小さかったのか」と、
溜め込んでいた悩みや苛立ちを、まるで砂粒みたいに小さく見せてくれる。
何もかも包み込んでくれる…
そう、海は優しい。
怒りも、悲しみも、悔しさも、全部受け止めて、静かに溶かしてくれる。
でも決して「忘れろ」と強制しない。
ただ、そこにいて、淡々と繰り返す波が、「まあ、いいじゃないか」って言ってくれているような気がするんです。
そして、本当にすべては小さなこと。
すぐに過ぎ去る。
今日の苛立ちも、明日の心配も、数年後には笑い話になるか、そもそも思い出せなくなる。
和歌山の海、白浜やみなべの海岸で、そんな気持ちになったこと、きっと何度もあるんじゃないですか?
あの黒潮の力強い波、紀伊水道の潮の流れ、夕陽が沈むときのあの色…
全部が、静かに「大丈夫だよ」って包んでくれる。
今も、心がちょっと重いとき、海の近くに行きたくなる瞬間、ありますよね。
そんな日は、迷わず行っちゃいましょう。
海は待っててくれますから。
すべては小さなことで、すぐに過ぎ去る。
何もかも。…ふう。
ちょっと息がつけた。

