「この魚、猫マタギやな」
魚を扱っていると、
一度は聞いたことがある言葉ではないでしょうか。
猫マタギ。
字面だけ見ると少し怖いですが、
これは昔から使われてきた 魚にまつわる言い回し です。
では、
猫マタギとは何を意味するのか。
なぜそんな名前が付いたのか。
そして本当に
「猫がまたぐほど不味い魚」なのか。
今回は、
猫マタギの意味を根本から整理します。
猫マタギの意味
猫マタギとは、
猫でさえ食べず、またいで通り過ぎるほど
美味しくないとされる魚
という意味の言葉です。
「猫も食わん魚」
「猫が見向きもしない魚」
そうしたニュアンスを、
より強調した表現が猫マタギです。
猫マタギという言葉の由来
この言葉が生まれた背景には、
昔の生活環境があります。
冷蔵庫がなく、
流通も発達していなかった時代。
魚の鮮度管理は今とは比べものになりません。
そのため、
・足が早い魚
・内臓が傷みやすい魚
・匂いが出やすい魚
こうした魚は、
人間だけでなく猫も嫌がりました。
そこで生まれたのが、
「猫さえ食べない=食べる価値が低い」
という感覚です。
猫は本当に魚の味がわかるのか
ここで重要な点があります。
猫は、
人間ほど味覚が発達していません。
その代わり、
嗅覚が非常に鋭い。
つまり猫が嫌う理由は、
「味」ではなく
匂い・腐敗・異変であることがほとんどです。
猫マタギ=不味い
というより、
猫マタギ=
傷みやすい・匂いが出やすい・扱いが難しい魚
こう理解した方が正確です。
猫マタギと呼ばれやすい魚の特徴
猫マタギと呼ばれがちな魚には、
共通点があります。
・血が多い
・内臓が大きい
・鮮度落ちが早い
・下処理を間違えると臭い
代表的な例として、
青魚が挙げられます。
しかしこれは、
魚が悪いのではありません。
扱い方を知らなかった時代の評価です。
猫マタギは「調理知識がない時代の言葉」
今の時代、
猫マタギとされてきた魚の多くは、
高級魚・人気魚になっています。
理由は単純です。
・冷蔵・冷凍技術
・血抜き・下処理
・調理技術
これらが進化したから。
同じ魚でも、
処理次第で
天と地ほど味が変わります。
猫マタギ=不味いは完全な誤解
現代において、
猫マタギという言葉を
そのままの意味で使うのは正確ではありません。
正しくは、
「扱いを誤ると評価が下がりやすい魚」
という意味合いです。
逆に言えば、
知識があれば
化ける魚でもあります。
釣り人こそ知っておきたい猫マタギの本質
釣り人にとって重要なのは、
魚の評価を
「言葉」だけで判断しないことです。
猫マタギと呼ばれてきた魚ほど、
・鮮度管理
・締め方
・調理法
この差が
そのまま味の差になります。
だからこそ、
釣り人の腕が出る。
猫マタギという言葉が今も残る理由
この言葉が今も使われるのは、
単なる悪口ではありません。
「扱いを間違えるな」
「油断すると評価が落ちる」
そうした
戒めの言葉として残っている側面もあります。
まとめ
猫マタギは魚の価値を下げる言葉ではない
猫マタギとは、
猫も食べないほど不味い、
という意味で使われてきた言葉。
しかし実際は、
魚そのものではなく、
扱い方の問題を表しています。
知識と技術がある今の時代、
猫マタギは
「不味い魚」ではありません。
むしろ、
本当の味を引き出せるかどうかを試される魚。
そう考える方が、
この言葉の本質に近いと言えるでしょう。

