おい、釣り人たち。
家に帰って、意気揚々と魚料理を振る舞った時のことだ。
家族に「なんか生臭い…」なんて言われて、へこんだ経験はないか。 俺はある。
悔しくて眠れなかった夜もある。
新鮮な魚なのに、なんで臭うのか。
それはな、お前さんの腕が悪いんじゃない。
「たったひと手間」を惜しんでいるからだ。
今日は、料理の味が劇的に変わる、プロの常識を叩き込んでやる。
これさえ覚えれば、もう二度と「臭い」なんて言わせねぇぞ。
「湯引き」?「湯通し」?いいや、それは「霜降り」だ
よく聞かれるんだ。
「お湯かけるやつ、あれなんて言うの?湯引き?」ってな。
間違いじゃねぇし、通じる。
だが、臭みやぬめりを取るための下処理として呼ぶなら、
正解は**「霜降り(しもふり)」**だ。
お湯をかけた瞬間、魚の表面がチリチリっとなって、まるで霜が降りたように白くなる。
だから「霜降り」。
風流な名前だろ。
ちなみに言葉の使い分けはこうだ。
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霜降り:臭み、ぬめり、汚れを取るための「下処理」。
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湯引き:刺身(鯛の松皮造りとか)で食べるために、皮だけ火を通す「調理」。
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湯通し:全体にサッと火を通すこと。
お前さんがやりたい「臭い消し」は、間違いなく「霜降り」だ。
これをやるかやらないかで、煮付けや吸い物の味が、天と地ほど変わる。
失敗しない「霜降り」のやり方
難しく考えるな。
お湯かけて冷やすだけだ。 だが、ポイントがある。
1. ザルに魚を並べる
切り身でも、アラでもいい。
ザルかボウルに並べろ。
2. 熱湯を回しかける
沸騰したお湯を、全体にまんべんなくかける。 表面が白くなればOKだ。
長くやりすぎると、旨味が逃げるから「サッと」だぞ。
3. 【重要】すぐに氷水に落とす
ここが勝負だ。 お湯をかけたら、すぐにキンキンに冷えた氷水に放り込め。
これで身を引き締めて、中まで火が入るのを防ぐんだ。
4. 指で「汚れ」を掃除する
冷やしている水の中で、魚の表面を指で優しくこすってみろ。
ズルズルした「ぬめり」や、取りきれなかった「ウロコ」、骨の隙間の「血合い」がポロポロ取れるはずだ。
この**「取れた汚れ」こそが、臭いの正体**だ。
これを洗い流せば、魚はピカピカの別人に生まれ変わる。
なぜ「霜降り」で臭いが消えるのか?
魚の臭みの原因の多くは、皮目の「ぬめり」や、酸化した「脂」、そして「血」だ。
これらは水で洗っただけじゃ落ちにくい。
だが、熱湯をかけることで、これらの汚れが固まって浮き上がってくる。
そこを冷水で洗い流すから、完璧に落ちるんだ。
ついでに、表面のタンパク質が固まるから、魚の旨味成分が外に逃げ出すのも防いでくれる。
一石二鳥どころか、三鳥くらいの効果があるんだよ。
まとめ:そのひと手間が「愛」だ
「面倒くさい」と思うか。 だがな、その3分を惜しむと、食卓の笑顔が消えるかもしれんぞ。
霜降りをしっかりやった煮付けは、煮汁まで飲み干せるほど澄んだ味になる。
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煮魚を作る時。
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アラ汁を作る時。
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鍋に入れる時。
この時は、必ず「霜降り」をやれ。
「お父さんの魚料理、お店みたい!」と言わせる魔法のテクニックだ。

