シンプルだからこそ差が出る「焼き魚」の世界
日本人のソウルフードと言えば、やはり焼き魚です。
パリッと焼けた皮目と、ふっくらとした身のコントラストはたまりません。
刺身で美味しい魚が、必ずしも焼き魚として最高とは限らないのが面白いところです。
加熱することで脂が溶け出し、皮の風味が旨味へと変わる魚こそが「焼き魚の王様」です。
今回は、数ある魚の中でも特に「焼くと化ける」魚をランキング形式で紹介します。
釣り人目線で選んだ、塩焼き最強の魚たちです。
第5位:タチウオ(太刀魚)
銀色の刀のような姿をしたタチウオは、焼き魚の優等生です。
ウロコがないため下処理が簡単で、皮ごとガブリと食べられるのが魅力です。
加熱すると皮と身の間にある脂がジュワッと溢れ出し、濃厚な旨味を感じられます。
身離れが良く、小骨も気にならないため、子供から大人まで大人気です。
塩焼きはもちろん、バター焼きやムニエルにしても最高に美味しい魚です。
第4位:アジ(真鯵)
「アジは味に通ず」と言われる通り、どんな料理にしても美味しい万能選手です。
しかし、やはりシンプルな塩焼きの美味しさは別格です。
特に25cmを超えるような良型のアジや、脂の乗った寒アジは、焼くことで香ばしさが際立ちます。
ゼイゴを取って飾り包丁を入れ、強火の遠火で焼き上げれば、ご飯が止まらないご馳走になります。
毎日食べても飽きない、日本の食卓を支える王道の味です。
第3位:サンマ(秋刀魚)
秋の味覚の代表格であり、焼き魚の代名詞とも言える存在です。
内臓(ワタ)のほろ苦さと、滴り落ちるほどの脂は、他の魚にはない強烈な個性です。
炭火で焼いた時の、煙まで美味しいあの香りは、日本人のDNAに刻まれています。
近年は高級魚になりつつありますが、それでも「焼き魚と言えばサンマ」という地位は揺らぎません。
大根おろしと醤油をかければ、もはや説明不要の完成された料理になります。
第2位:カマス
「秋カマスは嫁に食わすな」という諺があるほど、秋から冬にかけてのカマスは絶品です。
カマスは水分が多い魚ですが、焼くことで余分な水分が飛び、旨味が凝縮されます。
そして何より、カマスは「皮」が美味しい魚です。
独特の香りを持つ皮をパリパリに焼き上げることで、淡白な白身にアクセントが加わります。
干物にすることが多いですが、鮮度の良いカマスの塩焼きは、干物を超えるふっくら感を楽しめます。
第1位:イサキ
堂々の第1位は、初夏に旬を迎える「イサキ」です。
「タイなどの高級魚よりも、塩焼きならイサキが一番」と断言する釣り人も多いほどです。
皮目に独特の強い旨味があり、焼いた時の香ばしさは全魚種の中でもトップクラスです。
焼いても硬くならないしっとりとした白身と、皮の旨味が口の中で混ざり合う瞬間は至福です。
特に「梅雨イサキ」と呼ばれる時期の個体は、脂の乗りが凄まじく、塩だけで極上のメインディッシュになります。
まとめ
焼き魚の美味しさは、鮮度だけでなく「皮の風味」と「脂の質」で決まります。
今回ランクインした魚たちは、どれも焼くことでそのポテンシャルを最大限に発揮する魚ばかりです。
釣れたての魚を塩だけで焼いて食べる。
これこそが、釣り人に許された最高の贅沢であり、究極のグルメと言えるでしょう。

