アジングやサビキ釣りでアジを釣ったとき、ふと気づくことはありませんか?
「あれ、このアジ、尾ビレや体がやけに金色に輝いているな」と。
実はそれ、釣り人の間では**「金アジ(キンアジ)」や「黄アジ(キアジ)」**と呼ばれる、
最高に美味しいエリート個体です。
背中が黒っぽい普通のアジとは、育ちも味も全く別物。
今回は、なぜ尾ビレが金色になるのか、そしてなぜそれが「美味しい証」なのか、その秘密を解説します。
1. 金色のアジの正体は「居着き(いつき)」
日本の海にいるマアジには、大きく分けて2つのライフスタイル(生態タイプ)があります。
① 居着き型(金アジ・黄アジ)
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特徴:生まれた場所近くの浅瀬や湾内に定着し、あまり移動しないタイプ。
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見た目:全体的に黄色味を帯びており、特に尾ビレが鮮やかな黄金色になります。体高があり、グラマラスな体型。
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写真のアジ:まさにご投稿いただいた写真のアジがこれに該当します。
② 回遊型(黒アジ・沖アジ)
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特徴:沖合を群れで広範囲に回遊し続けるアスリートタイプ。
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見た目:背中が黒っぽく、全体的に黒銀色。体は細長くシュッとしています。
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スーパーのアジ:一般的にパック詰めされて安く売られているのは、主にこちらのタイプ(巻き網漁で獲れるもの)です。
2. なぜ金色(黄色)になるのか?
アジが金色になる理由は、主に**「生息環境」と「食べ物」**にあります。
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保護色としての機能 金アジが住む沿岸の浅場(水深の浅い岩礁帯や砂地)は、太陽光が底まで届きやすく、海底の砂や海藻の色が反映されやすい環境です。 外敵から身を守るため、周囲の環境に合わせて体が保護色(金色・黄色)に変化したと考えられています。
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餌(プランクトン)の影響 沿岸部の豊かな脂質を含むプランクトンや小エビなどをたっぷり食べているため、色素の影響で黄色みが強くなるとも言われています。
3. 味の違い:「金アジ」が美味しい理由
「金アジ」と「黒アジ」の味の格差は歴然としています。
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脂の乗りが段違い
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金アジ:狭い範囲で豊富な餌を食べて育つ「インドア派」なので、運動量が少なく、たっぷりと脂を蓄えています。身は白っぽく、トロのような食感です。
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黒アジ:常に泳ぎ回る「アスリート」なので、筋肉質で脂は少なめ。身は赤っぽく、さっぱりとした味です。
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有名なブランドアジの正体 「関アジ(大分)」や「どんちっちアジ(島根)」など、高値で取引される**有名ブランドアジのほとんどは、この「金アジ(居着き型)」**の系統です。 つまり、堤防から釣れる金アジは、高級料亭クラスのポテンシャルを秘めているのです。
4. 見分け方のポイント(おさらい)
釣れた瞬間に以下のポイントをチェックしましょう。
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尾ビレの色:写真のように鮮やかな黄色(金色)か?(黒アジは暗い灰色〜薄い黄色)
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体型:幅広でコロッとしているか?(メタボ体型なら合格)
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サイズ:金アジはそこまで巨大化せず、20cm〜30cm前後が多いです。
まとめ:金色の尾ビレを見たらガッツポーズ!
もしあなたが釣ったアジの尾ビレが金色に輝いていたら、それは間違いなく「当たり個体」です。
スーパーで買うアジとは次元の違う、濃厚な脂の甘みと旨味を持っています。
写真のアジは、まさにその特徴が出ている素晴らしい魚体です。
ぜひ、刺身や塩焼きなど、素材の味をダイレクトに楽しめる料理で味わってみてください。
「アジってこんなに美味しかったの!?」と驚くこと間違いなしです。

