魚にはどんな毒の種類がある?

魚の毒の主な種類

① 神経毒(フグ毒:テトロドトキシンなど)

・代表例:フグ類(トラフグ、ヒガンフグ、コモンフグなど)
・毒の場所:肝臓、卵巣、皮、血、場合により筋肉
・加熱:しても無毒化されない
・作用:神経に作用し、呼吸停止で死亡
・極めて強力で、1匹分で成人数人が致死する量になることもある


② シガテラ毒(シガトキシン)

・代表例:バラハタ、アカマツカサ、バラフエダイ、オニカマス(カマス類の一部)など
・主にサンゴ礁域の魚
・原因:毒を持つ微細藻類(渦鞭毛藻)を小魚が食べ、それを大きな魚が食べることで体内濃縮
・症状:下痢などの消化器症状に加え「温度感覚異常(冷たいものが熱く感じる)」
・加熱:無効、冷凍も無効


③ イクチオエルス毒(魚類エステル毒)

・代表例:アイゴなどのヒレ毒棘を持つ魚(アイゴ、ゴンズイ、オコゼ、ミノカサゴ)
・主にヒレの棘や皮に含まれる
・作用:刺されることで激痛、腫れ、炎症、まれに全身症状
・加熱:多くの場合、高温で無毒化される(刺された際の応急処置として「温める」のはこれが理由)


④ ヒスタミン毒(魚の腐敗による食中毒)

・代表例:サバ、マグロ、イワシ、カツオなど赤身魚
・原因:保存不良により細菌がヒスチジンをヒスタミンに変換
・症状:蕁麻疹、頭痛、吐き気。アレルギー反応似
・加熱:無効(一度生成されたヒスタミンは熱に強い)
・釣ったらすぐ冷却、特に夏は要注意


⑤ 内臓性毒(特定部位にある自然毒)

・代表例:ボラ(腸)、カワハギ(肝臓に注意)、ドクウツボ、ガンガゼ(ウニ類)など
・毒の場所が決まっているため、部位を除去すれば食用可能な場合もある
・地方によって食文化が異なり、調理には熟練が必要


⑥ ストレスや餌による毒(条件付き毒)

・代表例:カワハギの肝は季節により毒性。
・オニヒラアジやイシダイなどは、特定の餌(ヒラムシなど)を食べると毒化する可能性がある。
・地域・時期・餌に依存するため「絶対安全ではない魚」も存在する。


⑦ バクテリア性毒(毒ではないが魚が原因になる食中毒)

・腸炎ビブリオなど
・生魚全般
・夏場の刺身で起こることが多い
・適切な冷却と衛生管理で予防可能


【まとめ】

・フグ毒など 神経毒系:加熱・冷凍してもダメ(最も危険)
・シガテラ毒:熱や冷凍で無毒化できない。南の魚に多い。
・ヒスタミン:腐敗系。加熱しても毒は消えない → 冷却保存が重要
・ヒレ毒棘魚:刺されると痛いが、加熱で無毒化するものも多い
・条件付き毒魚:餌や環境により毒を持つ可能性がある


【釣り人視点での注意点】

・南紀エリアでもシガテラ毒例は実際報告されています。
・特にバラハタやオニカマスはサイズが大きい個体を食べないほうが安全。
・アイゴは毒は高温で無毒化可能だが、「ヒレの毒棘」に注意。
・夏のサバ・イワシ・アジなどはヒスタミン食中毒注意。即冷やすこと。
・フグは 絶対に素人調理禁止。免許が必要。
・「見た目で判断できない毒もある」→ 大型・南方魚は特に要注意。

タイトルとURLをコピーしました