タチウオを刺身ではなく「セゴシ」で食べるのが一般的な理由を徹底解説。
骨ごとスライスする独特の調理法には、美味しさと安全性の両方に深い意味が。
南紀の釣り人必見。
最初に
タチウオを釣った人の多くが「刺身にしたい」と考えます。
しかし実際には、和歌山や大阪湾周辺では**刺身より“セゴシ”**で食べるのが一般的です。
では、なぜタチウオは刺身ではなくセゴシで食べることが多いのでしょうか?
その理由を、美味しさ・安全性・文化の3つの視点から解説します。
目次
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タチウオとはどんな魚?
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「セゴシ」とは何か?
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なぜ刺身ではなくセゴシが主流なのか
・身が柔らかく崩れやすい
・骨の旨味を活かせる
・寄生虫リスクを避けられる -
セゴシにすることで味が変わる理由
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セゴシの作り方とコツ
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刺身で食べる場合の注意点
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まとめ:セゴシは理にかなった“伝統的な食べ方”
タチウオとはどんな魚?
タチウオ(太刀魚)は、細長い体と銀色の輝きが特徴的な魚。
南紀エリアでも人気が高く、夏から秋にかけてが最盛期です。
身は非常に柔らかく、水分量が多いのが特徴。
そのため、包丁を入れると崩れやすい魚でもあります。
また、鮮度落ちが早く、釣ってから時間が経つと食感が変わりやすい魚でもあります。
「セゴシ」とは何か?
「セゴシ」とは、魚を三枚におろさず骨ごと薄く輪切りにする調理法のこと。
特にタチウオやサヨリ、ハモなどの細長い魚によく使われます。
関西では古くから親しまれており、骨の旨味と食感を一緒に味わえるのが魅力です。
なぜ刺身ではなくセゴシが主流なのか
身が柔らかく、刺身には不向き
タチウオの身は非常にデリケート。
普通に刺身を引くと、包丁の圧力だけで身が崩れたり、ドリップ(汁)が出やすくなります。
結果として、見た目が悪く、食感も水っぽくなってしまうため、刺身よりもセゴシが好まれるのです。
骨の旨味を活かせる
タチウオの骨は細く柔らかく、包丁で簡単に断てるのが特徴。
セゴシにすることで骨から出る旨味が身に染み込み、コクが増します。
これは、カツオやサバにはない“骨の甘味”を感じる部分でもあります。
骨をあえて残すことで、深みのある味わいを楽しめるのです。
寄生虫リスクを回避できる
タチウオは、**アニサキス(寄生虫)**が寄生する可能性がある魚です。
特に腹身部分には注意が必要。
セゴシにすると、骨ごとスライスするため、寄生虫が見つけやすく、
さらに加熱や酢締めにすることで安全性が高まります。
一方で、刺身にする場合は細心の注意と冷凍処理が必要です。
セゴシにすることで味が変わる理由
タチウオをセゴシにすると、骨からの旨味成分(アミノ酸)が滲み出します。
そのため、身だけの刺身よりも濃厚で香ばしい味に仕上がります。
また、断面が広くなるため、ポン酢や酢味噌がよく絡み、
さっぱりとした味わいの中に旨味の層が感じられます。
セゴシの作り方とコツ
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タチウオをよく冷やして身を締める(海水氷が理想)
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ウロコを取らず、頭と内臓を落とす
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骨ごと薄く輪切りに(1〜2mm幅が理想)
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酢に軽くくぐらせて臭みを取る
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ポン酢・わさび醤油・梅肉などお好みで
※身が柔らかいので、冷蔵庫で半日ほど寝かせるとさらに旨味が引き立ちます。
刺身で食べる場合の注意点
タチウオを刺身で食べたい場合は、以下を守るのがポイントです。
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釣ってすぐに海水氷(1kg200円・3kg400円)で急冷する
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内臓をすぐ取り除く(寄生虫のリスク軽減)
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骨に沿って非常に薄く引く(身崩れ防止)
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冷蔵庫で2〜3時間寝かせて落ち着かせる
それでも身が柔らかく、切り口が崩れやすいので、
「見た目重視ならセゴシ、食感重視なら刺身」と覚えておくと良いでしょう。
まとめ:セゴシは理にかなった“伝統的な食べ方”
タチウオをセゴシにするのは、単なる風習ではありません。
それは、魚の構造・味・安全性をすべて考慮した、理にかなった食べ方なのです。
柔らかい身を崩さず、骨の旨味を最大限に引き出す。
それが、古くから伝わる釣り人の知恵であり、
今も関西・南紀の食文化として生き続けています。
要約
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タチウオは身が柔らかく、刺身では崩れやすい
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骨の旨味を活かすために“セゴシ”が理想
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寄生虫リスクの面でも安全性が高い
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セゴシは関西の伝統的な食文化
FAQ
Q1. タチウオのセゴシは生で食べられますか?
→ はい。新鮮であれば生でも可能ですが、酢やポン酢で軽く締めるのが一般的です。
Q2. セゴシと刺身の味の違いは?
→ セゴシは骨の旨味が加わりコクが強い。刺身は繊細で淡白な味わいです。
Q3. 骨は食べても大丈夫?
→ タチウオの骨は細く柔らかいので、問題ありません。


