「時代の流れとともに呼ばれなくなった魚の呼び名」を、代表的な 5種類 に厳選してご紹介します。
どれも昔は当たり前のように使われていたのに、今ではほとんど聞かれなくなったものばかりです。

🐟 1.マグロ → 昔の呼び名「シビ」
江戸時代までは、マグロのことを「シビ」と呼んでいました。
語源は「渋い味」から来たとも、「死身(しび)」=死んだ魚の意とも言われています。
紀伊半島や伊豆などでは、今でも「シビトロ」「シビナ」といった呼び名が残っていますが、
明治以降に「真っ黒な魚」=「マグロ」という名前が全国に定着しました。
🐡 2.アナゴ → 昔の呼び名「ハカリメ」
アナゴの体側には、メジャーの目盛りのように斑点が並んでいます。
その模様から江戸では「ハカリメ(量り目)」と呼ばれていました。
江戸前寿司が屋台で売られていた時代、
寿司職人の間では「アナゴの煮付け」=「ハカリメ」と呼ぶのが通でしたが、
昭和以降に標準名「アナゴ」が完全に主流となり、
今では老舗寿司屋くらいでしか聞かれません。
🐠 3.サンマ → 昔の呼び名「サイラ」
「サイラ(佐比良)」は、古くから使われていたサンマの旧名です。
語源は「細い」を意味する古語「さひら」から。
江戸後期に「秋刀魚」という美しい漢字が広まり、
秋の味覚として人気が高まるとともに「サンマ」という読みが全国に定着。
今では「サイラ」という言葉を知る人はほとんどいません。
🐟 4.ブリ → 昔の呼び名「ハマチ」「ツバス」「ワカナ」
今ではすべて“ブリの成長段階名”として知られていますが、
江戸時代にはそれぞれが独立した地方名でした。
冷蔵流通が発達する前は、地域ごとに別々の呼称が使われており、
市場統一のために「ブリ」という標準名に整理されました。
つまり「ハマチ」は昔の方言が名残として生き残っている例です。
🐡 5.イワシ → 昔の呼び名「ナナツボシ」
江戸時代、イワシの群れが海面でキラキラと光る様子を、
星空になぞらえて「ナナツボシ(七つ星)」と呼んでいました。
とても風流な名前でしたが、
明治以降に市場での取引が増え、
「標準和名イワシ」が一般化して姿を消しました。

