釣りをしていると、死んだフグがお腹を大きく膨らませ、海面にぷかりと浮かんでいる姿を見かけることがあります。
まるで生きている時の威嚇ポーズのようですが、これは自然現象によるものです。
今回はフグが死後に浮かび上がる理由を、体の構造と生理現象から詳しく解説します。
フグの体構造が浮かぶ理由を作る
浮袋(うきぶくろ)の役割
・フグは他の魚と同様に浮袋を持ち、体の浮力を調整して泳ぎます。
・死後は浮袋の弁が緩み、体内の空気が抜けにくくなるため浮力が上昇。
・これが海面に浮かぶ基本的な原因のひとつ。
特殊な胃の構造
・フグは外敵から身を守るため、胃に大量の水や空気を取り込んで膨らませることができます。
・死後も胃が収縮せず空気が残ることで、体が膨張した状態のまま保持されやすい。
死後にお腹が膨らむ3つのメカニズム
1. 浮袋内のガス膨張
・死後、体温と外気温の差でガスが膨張。
・圧力がかかり浮袋がさらに膨らみ浮力を増加。
2. 消化ガスの発生
・死後分解が進むと腸内でメタンや二酸化炭素などのガスが発生。
・これが腹部を押し上げ、より大きく膨らんだ外見を作る。
3. 水分と空気の吸収
・死ぬ直前に飲み込んだ海水や空気が胃に残る場合があり、外から見る以上に内部圧が高まる。
海面に浮かぶ物理的理由
比重の低下
・ガスで満たされたフグの体は海水より軽くなり、密度が下がる。
・これにより沈まず浮かび続ける状態が生まれる。
腹部を上にするバランス
・ガスは体の上部よりも腹部に溜まりやすく、結果としてお腹を上にした「仰向け状態」で浮かびやすい。
釣り人が注意すべきポイント
フグは毒を持つ
・死後もテトロドトキシン(フグ毒)は無毒化されない。
・海面に浮かぶ死骸でも素手で触れるのは危険。
・特に幼児やペットが誤って触れないよう注意が必要。
見つけた時の対処法
・釣り場に漂着していても持ち帰らない。
・自治体や漁港管理者がいる場合は回収を依頼。
まとめ
・フグが死後に海面に浮かぶ理由は、浮袋・消化ガス・死後膨張など複数の要因が重なるため。
・お腹を上にして浮かぶ姿は、外敵から身を守る膨張能力が死後も作用している結果。
・釣り人は毒の危険性を理解し、安易に触れないよう注意することが重要です。


