【旨さに差がつく】アオリイカを真水氷で冷やすのはNG!海水氷が鮮度を保つ科学的な理由

秋のエギングシーズン真っ盛り。

念願のアオリイカを釣り上げた喜びも束の間、その後の処理で味や鮮度が大きく変わることをご存知でしょうか。

特に、アオリイカを冷やす際に使う「氷」。

実は、コンビニやスーパーで手軽に手に入る真水氷を使うと、アオリイカの旨味や食感を

損なってしまう可能性があります。

最高の状態で持ち帰るための秘訣は、ずばり「海水氷」を使うこと。

なぜ真水氷より海水氷の方が良いのか、その科学的な理由と、今日から実践できる方法を、

分かりやすく解説します。

なぜ真水氷はダメ?浸透圧がアオリイカの細胞を破壊する

アオリイカの体は、約0.9%の塩分濃度を持つ体液で満たされています。

一方、真水氷(塩分濃度0%)で直接冷やすと、「浸透圧」という現象が起こります。

これは、濃度の低い液体(真水)が、濃度の高い液体(イカの体液)へ移動し、均一になろうとする働きです。

この浸透圧の差によって、アオリイカの細胞が真水を吸い込み、膨張・破壊されてしまいます

その結果、以下のような問題が発生します。

  • 身が白く濁る: 細胞が壊れることで、透き通るような美しい身が白っぽく変色します。
  • 食感の低下: 細胞が水っぽくなり、アオリイカ特有のコリコリとした食感や、熟成後のねっとりとした甘みが失われます。
  • 旨味成分の流出: 壊れた細胞から、アミノ酸やイノシン酸といった旨味成分が流れ出てしまい、味が落ちてしまいます。

せっかく釣り上げた新鮮なアオリイカの価値を、自ら下げてしまうことになるのです。

海水氷が最強である3つの理由

では、なぜ海水氷がアオリイカの鮮度保持に最適なのでしょうか。 理由は大きく3つあります。

1. 浸透圧によるダメージがない

海水(塩分濃度約3.5%)から作る海水氷は、アオリイカの体液に近い塩分濃度を持っています。

そのため、イカを海水氷で冷やしても浸透圧の差がほとんど生じず、細胞を傷つけることなく、

優しく冷却することができます

これにより、透明感のある美しい身、本来の食感、そして豊かな旨味をしっかりとキープできるのです。

2. 氷の温度が低く、急速冷却できる

意外に思われるかもしれませんが、海水氷は真水氷よりも低い温度で凍ります。

これは「凝固点降下」という現象で、海水氷は約-2℃前後で凍ります(真水は0℃)。

より低い温度の氷で冷やすことで、アオリイカの体温を一気に下げ、死後硬直の開始を遅らせ、

雑菌の繁殖を抑制することができます。

この急速冷却こそが、鮮度を長時間維持するための重要な鍵となります。

3. イカに優しい「潮氷」が簡単に作れる

クーラーボックスでアオリイカを保存する際、氷が溶けた水にイカが直接浸かる状態は好ましくありません。

しかし、海水氷を使えば、溶け出した水も当然「海水」です。

クーラーボックスに海水を少し入れ、そこに氷を加えて作る「潮氷(しおごおり)」は、

イカ全体を均一に、かつ優しく包み込むように冷やすことができる理想的な環境です。

真水のようにイカを傷つける心配がなく、安心して冷却できます。

まとめ:アオリイカの価値は「持ち帰り方」で決まる

比較項目 海水氷 真水氷
浸透圧 イカの体液に近く、細胞へのダメージが少ない 細胞が水を吸い込み、膨張・破壊される
冷却温度 約-2℃。より速く、強力に冷やせる 0℃。冷却スピードが比較的遅い
身への影響 透明感、食感、旨味をキープできる 白濁、水っぽさ、味の低下を招く
おすすめ度 ★★★★★ ★☆☆☆☆

 

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