「海の塩分濃度は常に同じなの?」
「日本の海と海外の海では違うの?」
「海水魚の体内の塩分濃度は全部一緒なの?」
釣り人やアクアリストにとって、海水の塩分濃度はとても重要なテーマです。
結論から言うと、海水の塩分濃度はほぼ一定ですが、場所や地域、季節によって微妙に変化します。
また、海水魚の体内の塩分濃度は基本的にほぼ同じで、大きな地域差はありません。
この記事では、海水の塩分濃度の平均値、変動要因、海水魚の適応能力について詳しく解説します。
海の塩分濃度の平均は「約3.4〜3.5%」
世界中の海水を平均すると、塩分濃度は 3.4〜3.5%(=34〜35‰) とされています。
つまり、1リットルの海水には約35グラムの塩(塩化ナトリウムを主体とした塩類)が含まれている計算です。
この値は大西洋でも太平洋でもほぼ同じで、「海=約3.5%」という数字が基準になっています。
地域や季節で変動はあるのか?
平均的には3.5%前後ですが、以下の要因によって微妙に変わります。
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雨や河川水の流入
河口付近や多雨地域では塩分が薄まり、3.0%程度まで下がることもあります。 -
蒸発量の多い海域
中東の紅海など高温・乾燥地域では蒸発が進み、塩分濃度が4.0%を超える場合があります。 -
極地の氷が溶ける海域
北極や南極周辺では氷の融解で塩分濃度が下がります。 -
季節変動
梅雨や台風シーズンなど降水量が多い時期は塩分濃度が低め、乾燥期は高めに出やすいです。
ただし、外洋の広大な海域では変動幅は小さく、一般的に±0.3%以内に収まるとされています。
海水魚の体内の塩分濃度は一定
では、海水魚の塩分濃度は地域や季節で変わるのでしょうか?
答えは「ほとんど変わらない」です。
海水魚の血液や体液の塩分濃度は 約1.0%前後 に保たれています。
これは人間の体液(約0.9%)とほぼ同じです。
つまり、外の海水(3.5%前後)よりも体内の塩分濃度は低いため、海水魚は常に浸透圧で
水分を失いやすい状態にあります。
そのため、
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えらから余分な塩分を排出する
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海水を大量に飲んで体内の水分を確保する
といった仕組みでバランスを維持しています。
地域や魚種で差はある?
海水魚の浸透圧調整の仕組みは共通しているため、魚種や地域による体内塩分濃度の差はほとんどありません。
ただし、例外として
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河口域に入る「汽水魚(スズキ、ボラなど)」
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海水と淡水を行き来する「回遊魚(ウナギ、サケなど)」
は、外部環境に合わせて浸透圧調整能力が柔軟に働くため、体内塩分濃度の調整幅がやや広くなります。
まとめ:海水と海水魚の塩分濃度の関係
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海水の平均塩分濃度は 約3.5%
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地域や季節で ±0.3%程度の変動 はある
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海水魚の体内塩分濃度は 約1.0%でほぼ一定
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すべての海水魚は同じ仕組みで浸透圧を調整している
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河口域や回遊魚だけが少し柔軟に対応できる
つまり、海水の塩分濃度は「ほぼ一定」ですが、自然環境によって多少の違いがあり、
魚はそれを生理機能でカバーしています。


