日本国内の養殖魚と釣りターゲット──養殖割合から見る現状

1. マダイ(真鯛)

  • 養殖割合:流通量の約6〜7割が養殖。

  • 特徴
     ・日本の養殖魚の代表格で、愛媛県・熊本県・長崎県が主産地。
     ・周年安定供給され、天然より脂がのっている個体が多い。
     ・釣り堀や管理釣り場の放流魚としても人気。

  • 釣り人視点:天然の“黒っぽい”真鯛に比べ、養殖は赤みが強く体高がある。堤防や沖で釣れる天然魚と、釣堀で釣れる養殖魚の違いを意識できる。


2. ブリ(ハマチ・カンパチ含む)

  • 養殖割合:ブリは流通の約4〜5割が養殖。カンパチは約6割が養殖。

  • 特徴
     ・鹿児島県・愛媛県・大分県などで盛ん。
     ・出荷時期を調整できるため、年末年始の需要に合わせて供給可能。
     ・餌や育成環境の工夫で“臭みが少なく脂のりが良い”個体が増えている。

  • 釣り人視点:天然は回遊性が強く筋肉質。養殖はやや脂が強く、体型も丸みを帯びる。磯や堤防で釣れる天然魚と、スーパーの切り身で出回る養殖魚の食味差は大きい。


3. ヒラメ

  • 養殖割合:流通量の約3〜4割が養殖。

  • 特徴
     ・宮城県・大分県などが主要産地。
     ・天然に比べてサイズの均一性が高く、鮮魚店での扱いやすさが特徴。

  • 釣り人視点:天然ヒラメは活発に泳ぎ回り、筋肉質で締まった身。養殖は脂が強く、白身ながら濃厚な味わいになる傾向。


4. シマアジ

  • 養殖割合:流通量の6〜7割が養殖。

  • 特徴
     ・天然は高級魚で漁獲が少なく、養殖で安定供給。
     ・鹿児島・愛媛・高知などで養殖が盛ん。

  • 釣り人視点:天然は筋肉質で旨味が強く、養殖は脂がのって“とろアジ”に近い味わい。管理釣り場でも定番放流魚。


5. トラフグ

  • 養殖割合:国内流通の約8割が養殖。

  • 特徴
     ・天然漁獲はごく少数。山口県下関や熊本県などが中心産地。
     ・毒の有無や管理が徹底されており、安全性が高い。

  • 釣り人視点:天然トラフグを狙えるのはごく一部の海域。実際には養殖魚が圧倒的多数を占め、市場での“フグ釣果”の裏には養殖業の存在がある。


6. ウナギ

  • 養殖割合:流通量のほぼ100%が養殖。

  • 特徴
     ・天然資源が激減したため、養殖が主体。
     ・ただし完全養殖はまだ安定しておらず、稚魚(シラスウナギ)の捕獲に依存。

  • 釣り人視点:天然は希少で幻の存在。養殖が主役で、釣りの世界では狙えても“食卓に並ぶうなぎ”はほとんど養殖。


まとめ

  • 養殖が主流の魚種:マダイ・シマアジ・カンパチ・トラフグ・ウナギ

  • 天然と養殖が拮抗している魚種:ブリ・ヒラメ

  • 釣り人にとっての魅力:天然魚は筋肉質で引きが強く、身も締まる。一方、養殖魚は安定供給と脂のりの良さが特徴。

つまり、 「釣る楽しみは天然」「食べる楽しみは養殖」 という棲み分けが、今の日本の養殖業の実態と言えます。

養殖が主流の魚種:マダイ・シマアジ・カンパチ・トラフグ・ウナギ。天然と養殖が拮抗している魚種:ブリ・ヒラメ。釣太郎

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