堤防や河口、港などで釣りをしていると、突然「バシャーン!」と
大きな音を立てて水面から飛び出す魚を見かけることがあります。
その正体は多くの場合「ボラ」。
群れで泳ぐ習性を持つボラは、他の魚と比べてもよく跳ねることで知られています。
では、なぜボラはあのようにジャンプするのでしょうか?
本記事では、その理由を科学的・生態的な視点から徹底解説します。
ボラの基本情報
・ボラは出世魚で、成長段階で名前が変わる(オボコ → イナッコ → スバシリ → イナ → ボラ → トド)。
・沿岸域や汽水域に多く生息し、プランクトンや有機物を食べる雑食性。
・成魚になると50cm以上に成長することもあり、釣り人には馴染み深い魚。
ボラが跳ねる理由
① 体についた寄生虫を落とすため
・ボラのジャンプは「体表に付着した寄生虫や汚れを落とす行動」だと考えられています。
・勢いよく水面を突き破ることで、体表をリフレッシュする効果がある。
② 酸素を取り込むため
・河口や港湾のように酸素濃度が低い環境では、水面付近で空気に触れる行動が見られる。
・ジャンプによって口やエラに新鮮な水を取り込むのではないかと推測されている。
③ 群れの合図や警戒行動
・ボラは群れで行動する魚。
・一部の個体が跳ねることで「危険信号」や「群れの合図」としての役割を持つ可能性がある。
・実際に、ボラが跳ねた後は群れ全体が一斉に動き出す場面も観察されている。
④ ストレスや驚きによる反応
・釣り人や船のエンジン音、鳥の影など外的刺激に驚いて跳ねる場合もある。
・これは一種の逃避行動として解釈できる。
ボラがよく跳ねる環境
・河口や港湾部など、濁りがあり酸素が少ない場所。
・潮の流れが緩やかで、群れが停滞しやすい場所。
・夏場の高水温時は特に跳ねやすい。
釣り人目線のポイント
・ボラの跳ねは「魚がそこにいる証拠」。
・アジやスズキ狙いの釣り人にとっては、ボラが跳ねる場所はベイトフィッシュが集まる可能性のあるポイントでもある。
・一方で、サビキ釣りやウキ釣りではボラが仕掛けを荒らすことも多く「外道」と呼ばれることも。
まとめ
ボラが跳ねる理由は一つではなく、
・寄生虫や汚れを落とすため
・酸素を取り込むため
・群れの合図や警戒行動
・外的刺激による反応
など、複数の要因が考えられます。
釣り人にとっては「うるさい魚」と思われがちなボラですが、その跳ねる行動は生き抜くための知恵なのです。
港や河口で大きな音を立てて水面を割る姿を見たら、ただの騒がしい魚ではなく
「自然に適応するための行動」として眺めてみるのも面白いでしょう。


