魚は体内の何割の血を失うと死ぬのか?釣り人が知っておきたい失血と生存の限界
釣り上げた魚を美味しく食べるために欠かせない「血抜き」。
しかし、そもそも魚は体内の血液をどのくらい失うと死んでしまうのでしょうか。
人間や哺乳類とは違う魚の血液事情を、釣り人目線でわかりやすく解説します。
魚の血液の役割とは?
・酸素の運搬(ヘモグロビンによってエラから全身へ酸素を運ぶ)
・二酸化炭素や老廃物の回収
・体内の塩分濃度や浸透圧の調整
・免疫機能(白血球や血漿成分による病原体防御)
魚も人間と同じく血液は生命維持の要ですが、酸素供給は血液だけに頼っていないという点が大きな違いです。
魚は何割まで血を失っても生きられるのか?
一般的に、
全血液量の30〜40%を失うと致命的になります。
逆にいえば、体内の血液の60〜70%が残っていれば生存の可能性はあります。
なぜ魚は哺乳類よりも失血に強いのか?
-
変温動物で代謝が低い
魚は体温を外界に合わせるため、酸素消費量が哺乳類に比べて少なめ。 -
酸素を直接エラや皮膚から取り込める
血液中の酸素だけでなく、水から直接酸素を吸収できるため、一時的な失血でも酸欠死しにくい。 -
一時的な循環低下に耐えやすい
水中環境は外傷リスクが少ないため、進化的に“失血ショック”への耐性が高い。
種類別の失血耐性
| 魚種のタイプ | 酸素需要 | 失血耐性の目安 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 回遊魚(マグロ・カツオ) | 非常に高い | 20〜30%で危険 | 高速遊泳のため酸素消費量が多く失血に弱い |
| 中型沿岸魚(アジ・イサキ) | 中程度 | 30〜40%で危険 | 活発に泳ぐため耐性は中レベル |
| 底生魚(カサゴ・アイナメ) | 低い | 40%以上でも数分生存可能 | 代謝が低く動きが遅いため比較的強い |
血抜きと生存限界の関係
釣り人が行う「血抜き」は、魚を美味しく保存するための処理です。
これは失血によって死なせるのではなく、脳締めや心臓の動きを利用して効率よく血を排出する方法です。
つまり、血抜き中に魚が動いていても、それはまだ心臓や神経が働いているだけで、生存=意識があるとは限りません。
釣り人が覚えておくべきポイント
・魚は血液の3〜4割を失うとほぼ回復不能
・血抜きはすぐに行い、血が回る前に処理する
・回遊魚ほど失血に弱く、底物はやや耐性あり
・失血死よりもショック死や脳損傷死のほうが多い
まとめ
魚は意外にも哺乳類より失血に強い生き物です。
しかし、全血液量の30〜40%を失えば致命的であることに変わりはありません。
釣った魚を最高の状態で持ち帰るためには、素早い血抜きと冷却処理が欠かせません。


