1. 噂の真相:「放したアジに再アタックするアオリイカ」
釣り人の間では、アオリイカが一度捕まえたアジを放しても、再び食いつくことがあると言われています。
特にヤエン釣りや泳がせ釣りの経験者からは、こうしたエピソードが数多く報告されています。
では、この行動は本当に「覚えている」から起きるのか?
それとも単なる偶然なのか?
2. アオリイカの記憶力と学習能力
科学的な研究によれば、アオリイカを含む頭足類は非常に高い学習能力を持っています。
特に短期記憶と空間記憶に優れ、捕食経験や環境の変化を短時間で覚えられることが確認されています。
・短期記憶:数分から数時間、特定の獲物や障害物の位置を記憶
・条件付け学習:特定の刺激(匂い・形・動き)を「食べられる獲物」として認識
・嗅覚記憶:アジのにおいや粘液の成分を一時的に記憶する可能性
このため、一度抱きついたアジを放しても、その味・匂い・感触が短時間は記憶に残る可能性があります。
3. 再び食いつく理由
アオリイカが放したアジに再びアタックするのは、主に以下の理由によると考えられます。
① 空腹が続いている
捕食のモードに入っているアオリイカは、満腹になるまで何度でも獲物を狙います。
特に秋の新子や春の産卵前の大型個体は食欲旺盛で、逃げられても執拗に追いかける傾向があります。
② 先ほどの獲物を覚えている
アジの形・動き・匂いを記憶しているため、再び出会った瞬間に「これは食べられる」と認識。
時間が短ければ短いほど、この効果は高まります。
③ 狩猟本能による反射行動
アオリイカは視覚捕食者であり、動くものに反射的に抱きつきます。
そのため、先ほどの記憶+目の前の動きが重なることで再食いつきが起こりやすくなります。
4. 釣果アップのための実践テクニック
この習性を利用すれば、バラしてしまったアオリイカを再度ヒットさせる可能性が高まります。
-
すぐに同じポイントへ投入
→ 記憶が残っている間に仕掛けを戻すことで、再アタックを誘発 -
動きはあえて変えない
→ 同じ動きやスピードで誘うことで、「さっきのアジだ」と思わせやすい -
匂いを残す
→ アジが弱っていれば匂いが水中に広がり、再食いつきを誘発
5. まとめ:真偽は「ほぼ本当」
アオリイカは確かに短期的な記憶と学習能力を持っており、短時間の間なら同じアジを覚えている可能性が高いです。
そのため、放してもすぐに食いつくことは十分あり得ます。
釣り人にとってこれは大きな武器であり、**「一度抱かせたら最後まで諦めない」**という意識が釣果アップにつながります。


