1. 墨は「ストック」ではなく「製造」される。
アオリイカの墨は、墨袋に貯蔵される前に「墨汁腺」と呼ばれる器官で製造されます。
墨汁腺は、アミノ酸の一種であるチロシンを原料に、メラニン色素を生成します。
このメラニン色素が水と混ざり、墨として墨袋に蓄えられます。
墨袋は、一回の噴射で中身をほぼ完全に使い切るため、複数回分の墨をストックしているわけではありません。
2. 墨の量と再生能力。
アオリイカの墨の量は、その個体の大きさや状態によって大きく異なります。
一般的に、成体のアオリイカの場合、1回の噴射で約1~3ccの墨を放出すると言われています。
これは、アオリイカの自重の0.1~0.3%程度に相当します。
驚くべきは、この墨の再生能力です。
アオリイカは、墨を噴射した数分後には、再び墨を噴射することができます。
これは、墨汁腺が絶えず墨を製造しているためです。
墨袋の容量と自重の関係。
1. 墨袋は自重の0.5%程度。
アオリイカの墨袋の容量は、自重の0.5%程度とされています。
例えば、1kgのアオリイカであれば、墨袋の容量は約5g(5cc)程度です。
しかし、この容量はあくまで最大値であり、常に満たされているわけではありません。
2. なぜ複数回分ストックしないのか?。
アオリイカが複数回分の墨をストックしないのには、いくつかの理由が考えられます。
・軽量化:墨は、アオリイカにとって重い荷物となります。
複数回分ストックすると、遊泳能力が低下する可能性があります。
・効率性:必要な時に必要なだけ墨を製造する方が、エネルギー効率が良いと考えられます。
・安全性:墨袋が破裂した場合、大量の墨が体内に広がり、命に関わる可能性があります。
過剰なストックはリスクを高めます。
まとめ。
アオリイカの墨袋は、何回分もストックされているわけではなく、1回の噴射でほとんど空になります。
その量は、1回の噴射で約1~3cc、自重の0.1~0.3%程度です。
しかし、墨は短時間で再生成されるため、連続して噴射することが可能です。
墨袋の容量は、自重の0.5%程度とされており、軽量化や効率性を考慮した進化の結果だと考えられます。
このブログ記事を参考に、アオリイカの生態への理解を深めてみましょう。


