釣りや漁業に携わる人の間で、
「海水には必ず腸炎ビブリオや一般生菌が付着している」といった話を聞くことがあります。
では、これは本当に100%正しいのでしょうか?
結論から言うと、ほぼ正しいが条件付きです。
腸炎ビブリオ・一般生菌とは?
腸炎ビブリオ
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海水や沿岸域の砂泥に存在する海洋性細菌
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水温20℃以上で急増しやすい
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魚介類のエラ・ぬめり・内臓に付着
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生で摂取すると下痢や腹痛などの食中毒症状を引き起こす
一般生菌
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海水や淡水、土壌などあらゆる環境に存在
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人体に無害な種類も多いが、一部は腐敗や食中毒の原因になる
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魚の表面や内臓に広く分布
海水に100%存在すると言われる理由
腸炎ビブリオや一般生菌は、自然界の微生物であり、海水はその生息環境です。
特に沿岸部や漁港周辺では、ほぼ確実に検出されます。
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海水は無菌ではなく、生物や有機物が混在する環境
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海の生き物が排出する老廃物や植物プランクトンの死骸が微生物の栄養源
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海流や潮汐により、広範囲に細菌が拡散
そのため、「ほぼ100%存在する」と言って差し支えないレベルで分布しています。
ただし存在量は条件によって変化
「必ず存在する」といっても、量は環境条件で大きく変わります。
増えやすい条件
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水温20℃以上
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栄養塩(有機物)が多い沿岸や湾内
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海が穏やかで水の入れ替わりが少ない場所
少ない条件
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水温10℃以下の冬季
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外洋など栄養塩が少ない場所
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強い海流や波で水が常に入れ替わる環境
魚への付着は避けられない
魚は海水の中で生活しているため、
腸炎ビブリオや一般生菌が表面(ぬめり)、エラ、内臓に付着するのは避けられません。
つまり、釣りたての魚であっても、
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菌がゼロであることはほぼあり得ない
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見た目が新鮮でも安全性は保証されない
対策の三本柱
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真水での洗浄
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腸炎ビブリオは塩分のない環境で死滅しやすい
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エラ、腹の中、ぬめりをしっかり洗う
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低温管理
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海水氷で0〜5℃に保つ
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常温放置は菌の急増を招く
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加熱または冷凍
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60℃以上の加熱、または-20℃で24時間以上冷凍で菌や寄生虫を死滅
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まとめ
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海水にはほぼ100%の確率で腸炎ビブリオや一般生菌が存在する
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存在量は水温や環境条件で変化
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魚を安全に食べるためには、真水洗浄・低温管理・加熱/冷凍の徹底が必須
見た目の鮮度だけで安全を判断せず、科学的な知識をもとにした管理が食中毒予防のカギです。


