釣りの世界には多くの釣法がありますが、「団子釣り」と「紀州釣り」は特に混同されやすい釣り方です。
どちらもウキを使った釣りで、コマセ（撒き餌）に団子状のエサを用いるという共通点がありますが、実は目的も仕掛けも大きく異なります。
この記事では、釣具屋スタッフやベテラン釣り師も納得の視点から、
団子釣りと紀州釣りの違いを徹底解説します。
初心者の方でも理解できるよう、図解レベルの丁寧な構成でお届けします。
✅ この記事でわかること
・団子釣りと紀州釣りの基本的な違い
・それぞれの釣り方の仕組みと特徴
・向いている魚種と釣り場の違い
・必要な道具や準備の違い
・初心者が選ぶならどっちがいいか？
🎣 団子釣りとは？五目狙いの万能戦法！
団子釣りは、その名の通り「団子（配合エサ）」を使って魚を寄せる釣法です。
団子の中に針ごと仕掛けを包み込み、海底でゆっくりと崩壊させることで、魚を寄せて食わせます。
特徴
・狙える魚種が豊富（チヌ、グレ、アイゴ、アジなど）
・フカセ釣りと比べて風や波の影響を受けにくい
・団子が割れるタイミングとウキの変化を読み取るスリルが魅力
・沖にポイントを作るというより、ピンポイントに寄せて釣るイメージ
使用するエサ
・ヌカ、砂、アミエビ、チヌ用配合エサなどを混ぜた団子
・中に包むサシエ（食わせエサ）はオキアミやサナギなど
🐟 紀州釣りとは？チヌ特化の戦略型釣法！
「紀州釣り」は和歌山県を発祥とする、チヌ（黒鯛）専門の団子釣りです。
団子釣りの一種ではありますが、あくまでチヌを狙うための専用戦術として体系化されています。
特徴
・団子釣りの中でもチヌに特化している
・同じポイントに団子を投げ続けて魚を寄せて馴染ませる（いわゆる「ポイント作り」）
・道糸からハリス、ウキ、ガン玉の配置にまで細かい理論がある
・魚の活性や潮流によって団子の硬さやサイズを調整する奥深さが魅力
使用するエサ
・基本はヌカ・砂・麦・押し麦などを配合した専用の紀州ダンゴエサ
・サシエはオキアミ、コーン、サナギなどチヌが好むもの
🆚 団子釣りと紀州釣りの違い一覧表
| 比較項目 | 団子釣り | 紀州釣り |
|---|---|---|
| 主なターゲット魚 | チヌ・グレ・アイゴ・アジなど | チヌ（黒鯛）に特化 |
| エサの種類 | 釣り場によって自由にアレンジ可能 | 専用の紀州ダンゴを使用 |
| 団子の役割 | 広く魚を集めて釣る | 一点集中でチヌを寄せる |
| 難易度 | 初心者向け〜中級者 | 中級者〜上級者向け |
| ポイントの作り方 | 流れに乗せながら広範囲に打つ | ピンポイントに正確に打ち続ける |
🧰 必要な道具・仕掛けの違い
団子釣りに必要なもの
・万能磯竿（3号前後）
・小型〜中型ウキ
・市販の団子エサ or 自作団子
・バッカン・エサ箱・水汲みバケツ
紀州釣りに必要なもの
・チヌ竿（1.2〜1.5号）＋繊細なウキ仕掛け
・紀州ダンゴ専用の配合エサ
・ウキ止め・ガン玉など繊細な仕掛け調整アイテム
・同じポイントに正確に投げ続ける技術
🏆 初心者におすすめなのはどっち？
「とにかく魚が釣りたい！」という初心者には団子釣りがおすすめです。
五目狙いが可能で、堤防などの足場の良い場所でも楽しめます。
一方、「黒鯛を本格的に狙いたい」「理論的な釣りを極めたい」という方は、
紀州釣りの奥深さにハマるはずです。
📍 まとめ：団子釣りと紀州釣りは、似て非なる釣法！
団子釣りと紀州釣りは見た目こそ似ていますが、
・狙う魚
・釣りの戦略
・エサの調整
・釣果の求め方
すべてにおいて違いがあります。
釣り人としてのステップアップを目指すなら、両方の釣りを体験し、
自分に合ったスタイルを見つけるのが理想的です。
🔍 よくある質問（FAQ）
Q1. 団子釣りと紀州釣りはまったく別物ですか？
→紀州釣りは団子釣りの一種ですが、チヌ釣りに特化した専門的釣法です。
Q2. 団子は釣り場で作れる？
→はい。ヌカ・砂・配合材があれば現場でも作れますが、初めは市販品の使用をおすすめします。
Q3. 和歌山で紀州釣りをするならどこ？
→田辺・南部・白浜エリアの波止や筏は、全国的にも有名なチヌ釣りポイントです。
