ウナギ専門店でいただく、香ばしく焼かれた蒲焼きや白焼き。
しかし「同じ店なのに日によって美味しさが違う」「この前のウナギは絶品だったのに、今日はイマイチ…」と感じたことはありませんか?
実はこれ、気のせいでも贅沢な舌の問題でもなく、明確な原因が存在するのです。
この記事では、ウナギの味にムラが出る理由を【個体差】【さばき】【焼き】【タレ】【季節】といった観点から、プロ目線で徹底解説します。
結論:ウナギの味のムラは「個体差+職人技のブレ+タイミング」が複雑に絡んでいる
ウナギの味に差が出る理由を一言でまとめると、次のとおりです。
「素材の個体差」と「さばき・焼き・タレ・提供タイミングのブレ」が掛け合わさることで、味にムラが生じる。
とくにウナギという魚自体が非常にデリケートな素材であるため、ちょっとした処理の違いで味・食感・香りがガラリと変わってしまうのです。
理由①:ウナギそのものに「個体差」が大きい
■ 養殖でも一尾一尾の脂のりや身質が違う
ウナギは、見た目が同じでも「脂のノリ」「身の締まり具合」「骨の硬さ」にかなりばらつきがあります。
これは養殖ウナギであっても同様で、
・育った水温
・餌の質と量
・運動量
などによって、味のポテンシャルが1尾ずつ異なります。
特に夏場は脂がのって美味しい個体が多いものの、気温や出荷タイミング次第でハズレ個体も紛れ込む可能性があります。
理由②:さばき方の違いで味が激変する
■ 血抜き・ぬめり取り・骨切りの精度が鍵
ウナギは、血液に臭み成分が多く含まれ、皮膚には強烈なぬめりがあります。
これらをしっかり処理できていないと、どんなに良い個体でも「泥臭さ」や「ぬめり臭」が残ってしまいます。
また、関東風に代表される「背開き+蒸し」でも、蒸しの時間が長すぎると旨味が抜け、短すぎると固さが残るという難しさがあります。
つまり、「さばき」と「下処理」の腕前次第で味が天と地ほど違うのです。
理由③:焼き方の職人技に差が出る
■ 火加減・炭の状態・焼き時間で味は大きく変わる
ウナギは焼きが命。特に炭火焼の場合、
・炭の火力
・焼き台の温度変化
・焼き加減の見極め
などにより、皮のパリッと感、身のふっくら感、香ばしさが劇的に変わります。
「今日は少し焼きすぎてるな」
「身がややパサついてる」
と感じる場合は、焼き職人のコンディションや経験の差によるものかもしれません。
とくに繁忙時は、どうしても1本1本に集中できずブレが生まれやすいのが現実です。
理由④:タレの状態や使い方によっても変わる
■ 継ぎ足しタレにも“旬”がある
ウナギの蒲焼きといえば、秘伝のタレが命。
多くの老舗店では、創業時からのタレを継ぎ足しながら使い続けているといいます。
しかしこのタレ、
・新しいウナギの脂分が混ざる
・煮詰まり具合が変わる
・甘さや塩気が季節によって変動する
といった影響を受け、日によって微妙な味の変化が生まれます。
また、**タレの「量」や「つけ焼きの回数」**によっても味の印象は大きく異なります。
理由⑤:提供タイミングや温度差でも味は変わる
ウナギは「炭火で焼きたて」が一番美味しい魚です。
しかし、以下のようなケースでは味が落ちやすくなります。
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ごはんの用意に時間がかかり、焼きから時間が経つ
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テイクアウトや出前で蒸れたり冷めたりする
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混雑時に焼き置きされる
結果、パリッと感が失われ、皮がベチャっとした仕上がりになることがあります。
これは店舗の努力だけでは防ぎきれない“運の要素”も大きいです。
味の当たり外れを少なくするコツはある?
完全には防げませんが、以下のようなポイントを押さえると、当たり率を高めることができます。
| 状況 | 内容 |
|---|---|
| 来店時間 | 開店直後 or 落ち着いた時間帯(14時前後)がおすすめ |
| 注文方法 | 蒲焼き単品(重よりもご飯の水分を避ける) |
| 見極め方 | 表面がふっくら、焼き目にツヤがあるか観察 |
| テイクアウト | 蒸れやすくなるので避ける方が無難 |
また、常連になることで職人が焼き方を調整してくれることもあります。
店選びも重要!技術の高い店は「ムラが少ない」
やはり一番の対策は、「高い技術力のある店を選ぶこと」です。
以下のような特徴の店はムラが少ない傾向があります。
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焼き場が見える(職人の動きが丁寧)
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注文後に生きたウナギをさばく店
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炭火焼を徹底している(ガス焼きよりムラが出にくい)
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蒸しの時間や順番を厳密に守っている
逆に、「セントラルキッチン型のチェーン店」や「調理を簡素化している店」は、
価格は安いがムラも大きくなりやすいのが実情です。
まとめ:ウナギの味の違いは、単純に“ウナギが生きてるから”ではない
「生きたウナギを使っているのに、なぜ味が違うのか?」という疑問に対して、改めてまとめます。
味に差が出る主な理由
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ウナギの個体差(脂・身の締まり・風味の違い)
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さばき・下処理の技術差(血抜き・ぬめり取りの精度)
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焼き加減のばらつき(炭火の状態・職人の経験)
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タレの煮詰まり具合・浸し方
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提供時の時間差・温度変化
つまり、ウナギの味のムラは「自然な個体差+職人の経験+店の調理環境」によって決まります。


