7月7日は「七夕（たなばた）」の日。
夜空を見上げて、織姫と彦星が年に一度だけ会えるというロマンチックな物語に思いを馳せたことがある人も多いでしょう。
でも、そもそも七夕の由来ってご存じですか？
ただの恋物語だけではなく、中国と日本の文化が融合した奥深い行事なんです。
今回は、七夕の由来や、織姫と彦星の伝説、短冊に願いごとを書く理由などをわかりやすくご紹介します。
七夕の由来とは？
「七夕」はもともと、**中国から伝わった「七夕伝説」**と、日本古来の「棚機（たなばた）」という神事が組み合わさってできた年中行事です。
◉ 中国の「七夕伝説」
中国では古くから、「織姫（しょくひ）と彦星（けんぎゅう）」という星にまつわる恋物語が語り継がれてきました。
織姫と彦星の物語（要約）
・天の川の西に住む織姫は、天帝の娘で機織りの名手。
・東に住む牛飼いの彦星と恋に落ち、結婚します。
・しかし、2人は結婚後に働かなくなり、天帝の怒りを買って天の川の両岸に引き離されてしまいます。
・それでも織姫があまりに悲しんだため、天帝は「年に一度、7月7日にだけ会うことを許す」としました。
この切なくも温かい物語が、七夕のベースになっています。
日本の「棚機（たなばた）」とは？
日本には古来より、「棚機つ女（たなばたつめ）」という乙女が、神様に捧げる着物を織る神事がありました。
これは、身を清めて豊作や家内安全を願う行事で、「たなばた」という読み方もここから来ています。
この神事と、中国の「織姫・彦星伝説」が融合し、現在の「七夕行事」が誕生しました。
短冊に願い事を書くのはなぜ？
「七夕といえば短冊！」というイメージを持っている人も多いはず。
この習慣は、中国の**「乞巧奠（きこうでん）」**という行事が元になっています。
乞巧奠では、織姫にあやかって針仕事や手芸、芸事の上達を願うために、文字や詩を書いて祈っていました。
それが日本に伝わり、五色の短冊に願いごとを書く文化として発展したのです。
七夕は旧暦？新暦？いつ祝うの？
現在は7月7日に行われる七夕ですが、もともとは旧暦の7月7日（現在の8月中旬ごろ）に祝われていました。
そのため、**仙台の七夕まつり（8月開催）**のように、旧暦に合わせて行事を行う地域もあります。
七夕に込められた本当の意味とは？
七夕は「ロマンチックな恋物語」として知られていますが、実はもっと深い意味が込められています。
| 要素 | 意味・象徴 |
|---|---|
| 織姫と彦星 | 労働の大切さ、愛と誠実さ |
| 天の川 | 運命や隔たり、自然の大きさ |
| 短冊 | 自己向上への願い（努力と成長） |
| 竹 | 成長・生命力の象徴（天に向かって伸びる） |
つまり、夢をかなえるために努力する姿勢が七夕の本質とも言えるのです。
まとめ：七夕は願いをこめる日
七夕は、ただの恋人の伝説ではありません。
日本と中国の伝統が融合した文化行事であり、願いや成長を祈る大切な日でもあります。
