【要注意】自分で釣った魚で食中毒!?夏に多発する“冷却不足”の落とし穴とは?

はじめに:「自分で釣った魚だから安心」それ、間違いです

釣り人なら一度は思うはずです。
「自分で釣った魚は新鮮だし、安全」
確かに、購入した魚よりも早く処理できる利点はあります。

しかし実際には、夏場に“自分で釣った魚”が原因で食中毒になるケースが急増しています。
しかもそのほとんどが、**「冷却不足」**というたった1つの原因で起きているのです。


食中毒の原因は「魚のせい」ではなく「扱い方」

魚そのものが悪いのではなく、釣った後の管理が不十分なことが問題です。
とくに夏場は、気温・水温ともに高く、釣った直後から腐敗と細菌の増殖が一気に進行します。


夏に多いのが「腸炎ビブリオ」による中毒

腸炎ビブリオは海水中に自然に存在する細菌で、特に30℃前後の環境で活発に増殖します。
釣った魚のぬめり、エラ、内臓に潜み、常温に近い温度で放置するとわずか1~2時間で菌が100倍以上にも。

✅ 症状:腹痛、下痢、嘔吐、発熱
✅ 潜伏時間:8〜24時間


【事例】実際に起きた食中毒ケース

  • 30代男性:アジを釣って6時間後に刺身で食べたところ、腹痛と嘔吐。→ クーラーボックスの氷が足りなかった。

  • 家族4人:カサゴを唐揚げにして食べたが、全員が下痢に。→ 真水氷を使用、魚が傷んでいた。

「釣りたて=安全」ではなく、「冷やしたかどうか」がすべてを左右するのです。


食中毒を防ぐ3つの鉄則

① 釣ったらすぐ「締め&血抜き」

魚を締めずに放置すると、体内の血液から菌が繁殖。
エラ・内臓をできるだけ早く取り除くことで腐敗スピードを遅らせることが可能です。


② 「海水氷」で冷やすのが正解!

真水氷は浸透圧の違いで、魚の身を崩し、ドリップや菌の繁殖を促進します。
一方、海水を凍らせた氷(海水氷)は、魚の体液に近い性質で傷みにくく、冷却効果も長持ち。

✅ 氷は“魚を埋めるように”たっぷり使用すること!


③ 帰宅後はすぐ下処理&冷蔵保存

魚は帰宅後すぐに、
・三枚おろし
・内臓除去
・水分を拭き取って冷蔵
この流れができれば、菌の増殖はかなり抑えられます。


まとめ:夏場は“冷却と処理”が食中毒を防ぐ最大の武器

チェック項目 実施できている?
釣ったらすぐ締めて血抜きしたか ✅ / ❌
真水氷ではなく海水氷を使ったか ✅ / ❌
氷の量は十分だったか(魚が埋まる程度) ✅ / ❌
家に帰ってすぐ捌いたか ✅ / ❌

「自分で釣った魚で家族が食中毒に…」なんてことにならないように。
夏の釣りは、“釣った後”が本番です。

冷やし方ひとつで、味も安全もまったく変わることを忘れないでください。

自分で釣った魚で食中毒!?夏に多発する“冷却不足”の落とし穴。釣太郎

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