夏の日、家族で訪れた堤防釣り。
・30cm近い良型アジが数匹釣れ、大満足。
・釣ったアジはその場で血抜きせず、そのまま真水氷を入れたクーラーボックスに投入。
冷やしているつもりだった――
が、それが大きな落とし穴でした。
◆自宅で刺身にして食卓に。すると数時間後…
釣ったアジはその日の夕食に刺身で提供。
家族3人で「新鮮でおいしいね」と笑顔のひととき。
しかし、食後わずか数時間で
・父親と長男に強烈な腹痛と下痢が発生。
・続いて母親も嘔吐と高熱を訴え、急きょ病院へ。
◆医師の診断は「腸炎ビブリオによる食中毒」
・問診と検査の結果、
診断名は「腸炎ビブリオ感染症」。
・原因は、魚表面に付着していた腸炎ビブリオ菌が、冷却不足により大量に増殖したこと。
・さらに真水氷により魚体が弱り、菌が内部まで入り込んだ可能性もあるとのこと。
◆この事故は「海水氷」で防げたかもしれない
・海水氷なら、魚の体液に近い浸透圧でダメージを与えず、
菌の増殖も抑えやすい環境を作れる。
・また、釣った直後に血抜き→即冷却することが重要です。
◆教訓まとめ:釣り魚=新鮮・安全ではない!
✅ 夏場は特に「温度管理」が命
✅ 真水氷は冷却力が不安定で魚にストレスを与えやすい
✅ 腸炎ビブリオは10℃以下でしか増殖を抑えられない
「海で釣ったばかりだから安全」
そんな油断が、家族全員の健康被害につながることもあります。
安全に釣り魚を楽しむには、
氷の量・質・使い方を見直すことが最も大切です。


