夜釣りに出かけると、蚊に刺されてかゆみに悩まされる経験をしたことがある方も多いでしょう。
しかし実は、夜釣りでよく刺してくるのは一般的な蚊ではなく「イソヌカカ」という虫であることが少なくありません。
この記事では、釣り人の大敵・**イソヌカカ(潮だまり蚊)**の特徴や、刺された時の症状、効果的な対策まで詳しく解説します。
これからの夜釣りシーズンに備えて、しっかり知識を身につけておきましょう。
イソヌカカとは?潮だまりに潜む超小型吸血昆虫
・正式名称:イソヌカカ
・別名:潮だまり蚊、磯蚊、ヌカカ
・大きさ:1〜2mm程度(非常に小さい)
イソヌカカは「ヌカカ科」に属する吸血性の昆虫で、主に磯場や干潟、潮だまり周辺に生息しています。
釣り人の多い堤防や磯場でよく見られ、特に潮が引いたあとのぬかるんだ岩場や砂地が格好の発生源になります。
一般的な「蚊(カ科)」と違って非常に小さく、刺されても気づきにくいのが厄介です。
イソヌカカの被害が多いシーズンと時間帯
・発生時期:5月〜10月がピーク
・活動時間帯:夕方〜早朝の薄暗い時間に活発
・特に無風で湿度の高い日は大量発生しやすい
まさに夜釣りのゴールデンタイムと活動時間が重なるため、釣り人は狙われやすくなります。
刺された時の症状が厄介
イソヌカカに刺されると、以下のような症状が出ます。
・刺された直後はほとんど痛みなし
・数時間後から激しいかゆみ
・赤く腫れ、水ぶくれになることも
・かゆみは数日から長ければ1〜2週間以上続く
一般的な蚊と比べても、かゆみの強さ・持続期間ともに圧倒的に厄介です。
ひどい人は「掻き壊しによる二次感染」や「色素沈着」になることもあります。
なぜイソヌカカはこんなにかゆい?
イソヌカカは吸血の際に**強力な唾液成分(抗凝固物質・酵素)**を注入します。
この唾液に対して体が強くアレルギー反応を起こし、激しいかゆみや腫れが発生します。
また、皮膚の浅い部分を齧るように吸血するため炎症が長引きやすいのです。
夜釣りのイソヌカカ対策
① 肌の露出を減らす
・長袖・長ズボン・手袋・靴下を着用
・薄手でもよいので物理的に防ぐのが最も有効
② 強力な虫よけスプレー
・ディート30%以上の虫よけ剤が有効
・イカリジン配合の製品もおすすめ
③ 風通しの良い場所を選ぶ
・イソヌカカは飛翔力が弱く、微風でも寄りにくい
・無風状態は要注意
④ ポータブル扇風機の活用
・釣り座に小型の扇風機を設置すると大幅に被害軽減
⑤ 事前の発生状況確認
・潮だまりが広がる干潮時の磯場は特に危険
・事前に発生ポイントを避けるのも有効
刺されてしまったら?応急処置と治療法
もし刺された場合は以下の対処がおすすめです。
・冷やす(氷嚢や保冷剤)
・ステロイド系の塗り薬を使用
・かゆみが強ければ抗ヒスタミン薬の服用
・掻き壊さず清潔を保つ
症状が重い場合は、皮膚科の受診をおすすめします。
早めの対処が長引くかゆみを防ぐポイントです。
イソヌカカは釣り人の永遠の敵
イソヌカカは体も小さく目立たないため、知らないうちに刺されて後で地獄を見るというケースが本当に多いです。
特にこれからの梅雨〜真夏は発生ピークとなります。
釣果はもちろん大切ですが、安全で快適に夜釣りを楽しむためにも、しっかりとイソヌカカ対策をして臨みましょう!


