はじめに
・「なぜ赤ちゃんばかり蚊に刺されるの?」
・「大人よりも子供の方が刺されやすい気がする…」
・実はこれは気のせいではありません。蚊は本能的に年齢が低い人を好む傾向があります。
・特に赤ちゃんは蚊にとって最も魅力的なターゲットです。
・本記事では、その科学的理由と実用的な蚊対策を詳しく解説します。
蚊は年齢が低い人を好む3つの大きな理由
① 代謝が非常に活発で二酸化炭素の排出量が多い
・赤ちゃんや幼児は基礎代謝が高く、1分あたりの呼吸回数も多い。
・成人が1分間に12~18回呼吸するのに対し、赤ちゃんは30~60回と倍以上の呼吸をしています。
・そのぶん二酸化炭素の放出量も多く、蚊はこのCO₂を頼りにターゲットを探します。
② 皮膚温度が高く体温センサーに反応しやすい
・赤ちゃんは体温調節機能が未熟で、皮膚温が高めです。
・蚊は赤外線センサーで温かい血流を検知するため、赤ちゃんは特に発見されやすい存在。
・布団やベビーカー内などはさらに熱がこもり、蚊にとって理想的な場所になります。
③ 皮膚から放出される汗・乳酸・アンモニアが豊富
・赤ちゃんの皮膚は汗腺の数が非常に多く、大人より密集しています。
・そのため汗をかきやすく、乳酸・アンモニア・脂肪酸といった蚊が好む物質を大量に放出します。
・無防備に肌をさらしている時間も長いため、刺されやすくなります。
蚊の嗅覚とターゲット選びの仕組み
蚊はターゲットを探す際に複数のセンサーを使っています。
| センサー | 赤ちゃんの特徴 | 蚊にとっての魅力度 |
|---|---|---|
| 二酸化炭素 | 呼吸回数が多く排出量も多い | ◎ |
| 体温・赤外線 | 皮膚温が高い | ◎ |
| 汗・皮脂の匂い | 分泌物が多い | ◎ |
| 皮膚の面積 | 肌の露出が多い | ○ |
| 動き | 動きが少なく止まりやすい | ○ |
このように、蚊にとって赤ちゃんは「完璧な吸血ターゲット」と言えるのです。
大人より刺されやすいのは科学的にも証明済み
・近年の研究でも「乳幼児や小児は成人より蚊の刺咬率が高い」ことが報告されています。
・特にデング熱・ジカ熱などの媒介蚊は、赤ちゃんに優先的に近づく傾向があります。
・これは進化的に「確実に血を吸いやすい柔らかな皮膚・代謝の高いターゲット」を優先している結果と考えられます。
釣り・アウトドア・キャンプで注意すべきこと
・赤ちゃん連れのレジャーは特に蚊対策が重要です。
・蚊取りネット・ベビーカー用の蚊帳は必須。
・長袖・長ズボン・薄手の帽子で肌の露出を最小限に。
・赤ちゃんにも使える低刺激の虫除け(イカリジン配合が推奨)を選ぶ。
・朝夕の時間帯(蚊の活動が活発な時間帯)は特に注意する。
なぜ高齢者は刺されにくいのか?
逆に、高齢者は蚊に刺されにくくなる傾向もあります。
・基礎代謝が低下し二酸化炭素の排出量が少なくなる
・皮膚温がやや低下
・汗や皮脂の分泌量が減る
・免疫反応も穏やかで、刺されても腫れが目立たない
そのため、「おじいちゃんは刺されないが、孫はたくさん刺される」という現象がよく起きます。
まとめ
・蚊は年齢が低い人ほど刺しやすい生理的特徴を鋭く感知している。
・赤ちゃんは「高代謝・高体温・豊富な皮膚分泌物」により最も狙われやすい存在。
・正しい蚊対策をすれば、大切な赤ちゃんを蚊の被害からしっかり守れる。
・釣り・アウトドア時は特に準備を万全にしよう!


