◆ トコブシとは?〜小ぶりで美味なアワビの仲間〜
・トコブシ(常節/床伏)は、アワビに似た外見を持つ巻貝の一種で、学名は Sulculus diversicolor supertexta。
・関西では「ナガレコ」、地方によっては「フクダメ」「イセブト」とも呼ばれています。
・アワビに比べてやや小型で、殻が薄く平べったいのが特徴です。
・煮付けや甘辛煮、酒蒸しなどにされ、磯の高級珍味として人気の食材です。
◆ トコブシの特徴(外見・構造)
・殻は楕円形で平たく、黒褐色〜緑褐色の縞模様が見られます。
・表面に複数の穴(気孔)があり、これが並んでいるのが特徴的。
・アワビとの違いは主に以下の通り:
| 比較項目 | トコブシ | アワビ |
|---|---|---|
| 殻の厚み | 薄い | 厚い |
| 大きさ | 小さい(5〜10cm程度) | 大きい(最大20cm以上) |
| 穴の様子 | 穴が貫通している | 穴の多くはふさがっている |
| 色味 | 緑〜茶系が多い | 茶~黒系が中心 |
| 市場価格 | 比較的安価 | 高級品として取引される |
◆ トコブシの生態
・潮間帯〜浅い岩礁地帯に生息し、磯場や海女漁の対象としても知られています。
・岩のすき間や海藻の陰に潜んでおり、波がよく当たる場所を好みます。
・基本的に昼間はじっとしていて、夜間に活動してエサを食べます。
・主食は**褐藻類(ホンダワラ類など)**で、藻類をこすり取って食べるのが特徴です。
・成長は比較的遅く、2〜3年で食用サイズ(5〜8cm)になります。
◆ トコブシとアワビの違いは「味」にも現れる?
・味わいはアワビよりも柔らかく、風味が優しいのがトコブシの特徴。
・特に煮付けにした際のやわらかさと旨みのバランスは、アワビ以上と評価する料理人も。
・一方で刺身などの生食では食感がやや劣るため、加熱調理に向いた貝として認知されています。
◆ トコブシの旬と採取方法
・旬は春〜初夏(4月〜7月頃)が中心。産卵期前で身が肥える時期。
・一部地域では海女さんによる素潜り漁や磯漁が行われ、漁獲量は少なめで希少価値があります。
・※現在は一部地域で禁漁期やサイズ制限があるため、採取・販売には注意が必要です。
◆ まとめ:磯の宝石「トコブシ」は、知るほど魅力が深まる!
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小さくても高級食材
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アワビに似ているが味は別物
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磯場の岩陰に生息する夜行性
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主に褐藻類を食べ、ゆっくり成長
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煮付け・酒蒸しで極上の旨さ!
釣りや磯遊びで見かけたら観察してみよう!
海の命の豊かさを感じる、美味で魅力的な貝、それがトコブシです。


