「この魚、今が旬って聞いたけど、脂はそんなにのってないな…」
「脂がすごくて美味いけど、旬じゃないって本当?」
実はこれ、よくある疑問であり、誤解されがちなポイントです。
結論から言えば――
👉 「旬」と「脂がのっている時期」は必ずしも同じとは限りません!
この記事では、魚の“旬”と“脂のり”の違い、
そしてそれぞれが決まる要因について、釣り・料理・流通の観点から詳しく解説します。
■ そもそも「旬」とは何か?
「旬」とは本来、その魚が最も美味しく・最も多く市場に出回る時期を指します。
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味が良い
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漁獲量が安定している
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手ごろな価格で出回る
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市場や料理店で重宝される
つまり「味×量×流通性」が重なる時期こそが**“旬”**なのです。
■ 「脂がのっている」とはどういう状態?
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身に脂肪分(とくに皮下脂肪・内臓脂肪)がたっぷり蓄えられている状態
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食感はトロッとしてコクがあり、「旨味」を強く感じる
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冬や秋によく見られ、特に寒ブリ、寒サバ、寒鯛などが代表的
👉 この“脂のり”は、主に「栄養の蓄積期」や「産卵前の栄養補給期」にピークを迎えます。
■ なぜ「旬」と「脂がのる時期」がズレるのか?
以下のような理由があります:
◎ 理由①:産卵期と重なることで“旬”になる魚が多い
多くの魚は「産卵のために接岸=漁獲されやすくなる」ため、
産卵期前後を“旬”として扱うことが多いのです。
しかしこのとき、すでにエネルギーが卵や白子に回っていると…
👉 身には脂が残らず、水っぽくなることも。
例:
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春のマダイ(桜鯛)は見た目も華やかで縁起物 → 旬とされる
でも実際は産卵期で脂が少なくなっている場合もある
◎ 理由②:見た目や縁起で「旬」とされているケース
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マダイ(春の“桜鯛”)→ 見た目・時期が春の祝いに合う
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サヨリ(春の“細魚”)→ 清楚で季節感があり、料理映えする
👉 味や脂ののりより「文化的・料理的な価値」が優先されて“旬”とされている場合があります。
◎ 理由③:漁獲や流通のピークと味が一致しない魚もある
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カツオは「初鰹(春)」と「戻り鰹(秋)」で全く味が違う
→ 春はさっぱり、秋は脂たっぷり
→ どちらも「旬」とされるが、“脂のり”のピークは秋
👉 「旬=よく獲れる時期」であり、「脂のり」はその限られた期間内の“味のタイプの違い”なのです。
■ 釣り人・料理人が注目すべきポイント
| 注目する要素 | 意味 |
|---|---|
| 旬 | 見た目、量、価格、料理シーンに合う時期 |
| 脂のり | 味重視。とろけるような旨みを求めるならこちら |
✅ まとめ:「旬」と「脂のりの時期」は別物と心得よ!
| 比較項目 | 旬 | 脂のりピーク |
|---|---|---|
| 決まる要因 | 季節性・漁獲量・文化 | 生理状態(産卵前・寒冷期など) |
| 味わい傾向 | 上品・すっきり・繊細 | コク・濃厚・脂の旨味 |
| 代表例 | 春のマダイ、サヨリ、初鰹 | 寒ブリ、寒サバ、戻り鰹 |


