人間は、腐った食品や毒を持つ魚介類を食べると 食中毒(食当たり) を起こします。
では、自然界の魚たちは 食当たりを起こすことがあるのか?
フグのような猛毒を持つ魚を捕食するほどの 耐性 を持っているのか?
釣り人として知っておくと面白い知識を、詳しく解説します!
魚に食当たりはあるのか?
結論から言うと、 魚も食当たり(食中毒)を起こす可能性はあるが、人間とは異なる メカニズム
で対処しています。
① 魚の食当たりの原因
魚が食当たりを起こす原因として考えられるのは以下の3つです。
- ① 有毒生物を食べる(フグ、貝類、クラゲなど)
- ② 腐敗したエサを食べる
- ③ 寄生虫や細菌に感染する
② 魚はどうやって対処するのか?
魚には 毒を解毒する能力や、食べても影響を受けにくい体質 を持つものがいます。
- フグを食べる魚(例:ウツボ、クエ、カワハギ) は、テトロドトキシン(フグ毒)に耐性がある
- 一部の魚は、腸内の 解毒酵素 によって有毒な物質を分解できる
- 腐敗したエサを食べた場合 でも、胃液の酸性度が強く、分解能力が高い ため問題になりにくい
しかし、すべての魚が毒に強いわけではなく、 毒を持つ生物を避ける習性を持つ魚も多い です。
フグを食べる魚はなぜ食当たりしないのか?
フグの持つ テトロドトキシン は、人間にとっては 極めて強い神経毒 ですが、 一部の魚は問題
なく食べることができます。
① フグを捕食する魚
- ウツボ(毒への耐性が高く、フグを丸呑みすることがある)
- クエ(高級魚だが、フグを捕食することで毒を持つ個体もいる)
- カワハギ(フグと同じフグ目の魚で、テトロドトキシンに耐性がある)
- ヒラメ(稀にフグを捕食する記録あり)
② なぜ食当たりしないのか?
フグを食べる魚が食当たりを起こさない理由として、次のような説があります。
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毒に耐性がある
- フグ毒(テトロドトキシン)に対する 神経細胞の抵抗力がある 魚がいる。
- これにより 麻痺や中毒を起こさない。
-
毒を分解する酵素を持っている
- 一部の魚は 肝臓や腸内細菌が毒を分解 できる。
- これにより、フグを食べても体内に毒が蓄積しにくい。
-
食べ方が異なる
- フグの毒は主に 肝臓や卵巣に多く含まれる ため、肉の部分だけを食べる魚は影響が少ない。
- ウツボなどは 丸呑みするが、消化器官が強く解毒能力がある。
魚が食当たりを起こすケース
① 貝毒による中毒
- 赤潮発生時には 二枚貝(アサリ、ムール貝など)に蓄積した毒(サキシトキシン) を食べた魚が中毒を起こすことがある。
- 毒が強すぎる場合は、魚も 麻痺して死ぬ ことがある。
② 腐ったエサによる影響
- 水が汚れた養殖環境 では、魚が 腐敗したエサを食べて弱ることがある。
- ただし、自然界では腐敗臭を嗅ぎ分けて 食べない習性 を持つ魚が多い。
③ 細菌・寄生虫による影響
- 寄生虫を持つ小魚を食べると、一時的に体調を崩す魚もいる。
- ただし、魚の免疫システムが強いため 人間ほど影響を受けにくい。
まとめ
魚は食当たりを起こさないのか?
✅ 基本的に魚は食当たりを起こしにくい。
✅ フグを食べる魚は毒に耐性があるか、分解能力を持つ。
✅ 貝毒や腐敗したエサ、寄生虫の影響で体調を崩すケースはある。
魚は 食物連鎖の中で進化し、毒や腐敗に対する耐性を身につけた ため、人間ほど簡単に食中毒にはなりません。
しかし、特定の毒(貝毒など)には影響を受けることがあり、魚の種類や環境によっては
「食当たり」を起こす可能性もゼロではない ということが分かります。
釣り人としては、 釣った魚の毒性や食性 を知っておくことで 安全に食べる ことができます!
ぜひ、この知識を活かして釣りライフを楽しんでください!