魚を冷却する際に海水を凍らせた方が良い理由を以下に説明します。
1. 海水は真水より低い温度で凍る
- 海水には塩分が含まれており、真水よりも凍る温度が低い（約-2℃程度）。
- 凍った海水（塩氷）は、魚を冷却する際に真水の氷よりも低い温度を維持できるため、効果的に鮮度を保つことができます。
2. 魚の浸透圧への影響を抑えられる
- 真水で冷却すると、魚の体表や内部で浸透圧の変化が生じやすく、細胞にダメージを与える可能性があります。
- 一方、海水を使うことで魚が元々の環境に近い状態を保てるため、浸透圧による影響を軽減し、鮮度を守りやすくなります。
3. 滑らかに冷却できる
- 海水を凍らせると、固体部分と液体部分が混ざり合う「シャーベット状」になります。
- この状態は魚全体を均一に包み込むことができるため、効率的かつ滑らかな冷却が可能です。
4. 塩の効果で細菌の繁殖を抑制
- 海水中の塩分には細菌の繁殖を抑える作用があります。
- 特に魚を冷却・保管する際、真水よりも海水を使った方が腐敗を遅らせる効果が期待できます。
5. 魚の旨味成分を保つ
- 真水を使用すると魚の体液が水に溶け出しやすいですが、塩分濃度が高い海水ではそれを防ぐことができます。
- これにより、魚本来の旨味成分が損なわれにくくなります。
まとめ
海水を凍らせた氷を使うことで、より低温で効果的に冷却できるだけでなく、鮮度・風味を保つ
ことができ、魚にダメージを与えにくいです。
特に鮮魚の取り扱いや長時間の保管を考慮する場合には、海水氷を使用することが推奨されます。
