クエ(九絵、学名:Epinephelus bruneus)は性転換を行う魚として知られています。
クエを含むハタ類の多くは、**雌性先熟(しせいせんじゅく)**と呼ばれる性転換をする魚です。
クエの性転換の特徴
- 雌性先熟とは
クエは最初はすべて雌として成熟し、成長や年齢を重ねることで一部の個体が雄に性転換します。この仕組みは、繁殖効率を最大化するための戦略と考えられています。 - 性転換のタイミング
- 性転換は、通常クエが全長60cm以上になり、5~6歳前後の成熟期を迎えたときに起こります。
- 環境や個体の社会的状況(例えば、群れの中に雄がいない場合)によって性転換が促進されることがあります。
- 性比の調整
群れの中では、限られた数の雄が複数の雌と繁殖を行うハーレムを形成します。このため、性転換によって雌から雄に変わる個体は群れ全体のバランスを維持する重要な役割を果たしています。
クエと性転換の利点
- 繁殖の効率化
成熟した雌が多数存在することで卵を多く産む一方、繁殖の機会を最大化するために体の大きな個体が雄となり繁殖を主導します。 - 長寿と成長の影響
クエは長寿の魚で、最大で30年ほど生きると言われています。性転換することで、大型の雄が長期間群れを守りながら繁殖を続けられる仕組みとなっています。
漁業や養殖への影響
- クエの性転換の特性は、養殖業において繁殖個体を選定する際に重要です。
- 雄を確保するために一定の年齢や大きさの雌を性転換させる試みも行われています。


