伊勢海老、真鯛、ブリは、いずれも日本の正月や祝い事に欠かせない食材として重宝されています
が、それぞれが祝い魚として定着した時期や背景には、文化的・歴史的な要素があります。
以下に、それぞれの魚が祝い魚として重視されるようになった経緯について説明します。
1. 真鯛(マダイ)
- 起源と歴史:
- 真鯛は古代から日本で「お祝いの魚」として親しまれており、特に平安時代(794〜1185年)には、宮廷や貴族の間で重用されていました。真鯛の「鯛」の字が「めでたい」や「喜ばしい」と読むことができ、縁起が良いとされ、祝い事や婚礼の席でよく食べられました。
- 室町時代(1336〜1573年)には、祝宴で鯛を使用する習慣が広まり、江戸時代(1603〜1868年)には、さらに広く庶民にも浸透しました。特に正月料理の「おせち料理」にも欠かせない存在です。
2. ブリ
- 起源と歴史:
- ブリは、古くから日本で重視されてきた魚で、特に寒い季節に獲れるため、冬の祝い魚として知られています。江戸時代には、漁業が発展し、ブリは正月や祝い事に食べられるようになりました。
- 「出世魚」としても知られており、成長とともに名前が変わることから、出世や昇進を象徴する魚としても祝いの意味が込められるようになりました。正月には、「ブリの照り焼き」や「ぶり大根」などが作られ、家庭でも祝いの席で食べられるようになりました。
3. 伊勢海老
- 起源と歴史:
- 伊勢海老は、特に伊勢地方を代表する食材として知られています。江戸時代から、伊勢神宮への参拝を終えた際に食べられる特別な料理として重視され、海老が長寿や福をもたらすものとされていました。
- 伊勢海老が祝い魚として定着したのは、主に近世から近代にかけてで、特におせち料理や正月の高級料理の一環として使用されるようになった時期です。海老は「腰が曲がるまで長生きする」という言い伝えがあり、長寿を祈願する意味で祝いの席で重宝されるようになりました。
祝い魚としての定着時期
- これらの魚が祝い事や正月料理に使われるようになったのは、主に江戸時代(1603〜1868年)からです。江戸時代には、商業や文化が発展し、食文化も広まる中で、祝い事やおせち料理の定番として各地で広く食べられるようになりました。
- 特に、真鯛やブリは「縁起が良い」「出世や繁栄を象徴する」という意味合いで、正月の食卓に欠かせない存在となりました。
まとめ
- 真鯛は平安時代からお祝い事に使われ、江戸時代には広まりました。
- ブリは江戸時代に「出世魚」として祝いの席に登場し、正月料理に欠かせない存在となりました。
- 伊勢海老は伊勢神宮に由来し、江戸時代以降、高級料理として祝いの席で使われるようになりました。
これらの魚が祝い事や正月に重宝される背景には、長寿、繁栄、出世、そして縁起の良さを象徴する
文化的な意味が込められています。


