アオリイカの眼（瞳）に掛かっている波打ったような膜は、照度調節に用い上がったり下がったりします。

アオリイカの目に見られる波打ったような膜（虹彩突起または虹彩帆と呼ばれる部分）は、照度調節の役割を果たしています。この特徴的な構造は、アオリイカが環境の明るさに適応するために重要です。

アオリイカの虹彩突起の働き

1. 照度調節機能
   • アオリイカは瞳孔を完全に閉じることはできませんが、虹彩突起が瞳孔の一部を覆うことで光の量を調節します。
   • 環境が明るいときには、虹彩突起が下がって瞳孔の面積を狭め、強い光を遮る役割を果たします。
   • 環境が暗いときには、虹彩突起が上がり、瞳孔を広げてより多くの光を取り込むことで視界を確保します。
2. 水中環境への適応
   • 水中では光の量や方向が変化しやすいため、アオリイカの虹彩突起は光の調整を迅速に行い、エサや外敵を見つけやすくする機能を持っています。
3. 波打った形状の理由
   • 虹彩突起の波打った形状は、光の散乱を防ぎ、特定の方向の光を制御するのに役立ちます。これにより、明るさに応じた適切な視野を維持できます。

目の構造の進化的な意義

• アオリイカは視覚を主要な感覚器として活用する動物で、特に捕食や回避行動において目が重要な役割を担います。
• 虹彩突起による高度な照度調節機能は、昼夜や浅瀬・深場で活動する際に有利で、これが捕食効率や生存率の向上につながっています。

釣りへの影響

この視覚の特性を理解することで、釣りの際にアオリイカがどのようにエギ（ルアー）を認識しているのかを推測できます。たとえば：

• 明るい日中： 虹彩突起が光を遮っているため、エギの動きや光沢が重要。
• 暗い夕方や夜間： 瞳孔が広がり、微弱な光やエギのシルエットに反応しやすい。

アオリイカの目の特性を活かした釣り方を工夫することで、釣果を上げることができるでしょう。