河口にはボラやチヌが多いのはプランクトンを食べている為ですが、これはどんな性質のもの?

河口から排出されるプランクトンの種類と影響

河口から排出されるプランクトンは、大きく分けて2種類あります。

1. 淡水性プランクトン

  • 河川上流から流れてきたプランクトンで、主に珪藻類と緑藻類です。
  • 河口の汽水域で塩分濃度が変化しても生育できる種類が多く、河口域で繁栄します。
  • 動物プランクトンの餌となり、沿岸の漁業資源の増殖に貢献します。

2. 海水性プランクトン

  • 海から河口域に流入してきたプランクトンで、主に渦鞭毛藻類と甲殻類です。
  • 塩分濃度が低い汽水域に適応した種類も多く、河口域で繁栄します。
  • 魚類の餌となり、沿岸の漁業資源の増殖に貢献します。

プランクトンの影響

プランクトンは、河口域の生態系において重要な役割を果たしています。具体的には、以下の影響があります。

  • 一次生産の担い手: プランクトンは光合成を行い、有機物を作ります。これは、河口域の食物連鎖の基盤となり、魚類やその他の生物の餌となります。
  • 水質浄化: プランクトンは、水中の栄養塩を吸収して成長します。そのため、富栄養化が進む河口域において、水質浄化に役立つと考えられています。
  • 酸素供給: プランクトンは光合成によって酸素を産生します。これは、河口域の生物が生息するのに必要な酸素を供給します。

一方、プランクトンの大量発生は、以下のような悪影響を与えることもあります。

  • 赤潮: 特定のプランクトンが異常増殖すると、海の色が赤く変色することがあります。これが赤潮です。赤潮は、魚介類に毒を与えたり、エラを詰まらせて死なせたりすることがあります。
  • アオコ: 藍藻類の一種であるプランクトンが大量発生すると、水面が青緑色に濁ることがあります。これがアオコです。アオコは、水道水の臭いの原因になったり、死んだ後に湖底に沈殿して底土の汚染を引き起こしたりすることがあります。

このように、河口から排出されるプランクトンは、河口域の生態系に良い影響と悪い影響の両方をもたらします。プランクトンの種類や量を把握し、適切に管理することが重要です。

海にはプランクトンが多数あると言われるが、どんなものがあるの?釣太郎
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